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スーパーちんどん・さとう

Author:スーパーちんどん・さとう
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専門的知識よりも大切なこと


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「アストリッドとラファエル」というドラマを見ていまして(http://superchingdong.blog70.fc2.com/blog-entry-6319.html)。
ま、先日一度終わったんですけど。
フランスの連続ドラマということで、NHK?でやってました。

これ、主役がアストリッドという自閉症の女性、という設定。
彼女が警察の資料局で働いているんだけど、刑事さん達が彼女の能力に助けられながら事件を解決していくという内容。
刑事さんの一人がラファエルという女性刑事。

ま、自閉症の描き方がこれでいいのかどうか?というのは意見百出かとは思います。
正直、この手のドラマや映画については避けてしまうところもあって。
というのは、「そりゃイイ風に描きすぎ!」と思ってしまうからですね。
でもまあ、時にそう思わずに見られるモノもあって(http://superchingdong.blog70.fc2.com/blog-entry-5095.htmlhttp://superchingdong.blog70.fc2.com/blog-entry-4232.html、など)。

このドラマ、自閉症の描き方としては、けっこう踏み込んで描いているような気がします。
生きづらさをよく描いている。

ただ、このドラマ、アストリッドを回りが受け入れている、というのがミソ。
なので、あまり彼女を振り回す「アクシデント」だったり「イレギュラー」をわざわざ起こす人がいない。
「意地悪な人がいない」、といったらいいか。

あ、もちろん、事件を扱うから、それ自体がストレスではあるんだけれど、まわりの人がとにかく彼女を信頼し、仲間として受け入れている。
なので、いわゆる自閉症の人が社会とぶつかりながら自分の居場所を探していく、というドラマでなく、居場所を見つけた後の物語、といったらいいだろうか。

そもそも社会にはいろいろイヤな人がいますから、イヤな思いをするわけですよね。
イヤな人、というか意地悪な人というか。
わざわざそんなこと言わなくても、とか。
わざわざそんなことさせなくても、とか。
そういう人っているじゃないですか。

って、まあ自閉症とかに限らず、障害があるなし関わらず上司が部下をいじめる、足を引っ張る、みたいなのがデフォルトの今の日本では、なかなかまず自分の居場所を見つけるのが難しい。
なので、そこが物語のキモになることが多いんだけれど、この話はその先。
だから、見た人の中には、どっか「こんなに上手くいくはずないよ」とか思う人も多いのかもしれないが、俺が思ったのは、単純に「まわりの人が受け入れさえすれば、アストリッドは周りに支えられて仕事もし、居場所もできるじゃないか」という。

だから逆に、「単純に意地悪しなきゃいいんだよ」と。
これは自閉症の人に対して、とかじゃなくて、みんなにそうしたら働きやすくなるんじゃね?と思うわけです。
そういうことを教えてくれるドラマですね。

でね、もう一歩進めて考えるとですね、アストリッドのまわりの人は、「専門家」じゃないんですよ。
研修を受けているわけでもない。
アストリッド自身が自閉症の人たちとのピアカウンセリングをやっているのだけれど、それだけで、周りの人たちが専門家じゃない。
ここですね。

アストリッド自身が、「私はこういうのは苦手です」というのをキチンと話し、それを周りの人が尊重してくれる。
そしてそれは、恐らくアストリッド以外の登場人物に対しても

つまりですね、これ、確かに意地の悪い見方をすれば、アストリッドにチカラがあるから周りの人たちがそれに「あわせているのだ」というのは成り立つ。
なにせ優秀。
いろいろな事件の詳細がアタマに入っているのだから。
そういう意味では、かなり「生産性」というところに傾いてはいる感じはする。
とはいえ、最初はそうだったとしても、それをずっと続けているウチに、彼女の恋愛だったり、色々なことにも彼らは好意的に相談に乗るようになっていく。

彼女と同僚として付き合うことで、彼女を愛していくというか。

これね、俺も経験上あるな、と思って。
つまりは、障害の知識とかもない。
けれども、なんとなく井上たちと飲んだりしていくウチに、なんだかみんな市丸や井上のことを好きになっていってくれてる感じがすごくする。
で、何度も誘ってくれるようになっていく、という。

アストリッドの幸せな感じ(といってもいろいろあるんだけれど)や、市丸たちと回りの人たちの感じを見ていると、専門的な知識よりも、「一緒にいる」ということが大切なんだとつくづく思う。
専門的な知識がなければ彼らと付き合えない、などと思い込むのはそもそも間違っている、と経験的に俺は思っている。

もっというと、専門知識がある人ばかりがまわりにいたら息が詰まる。
時にストレスもある、ハッピーもある。
でも、総じてハッピーくらいかな、でいいじゃないか。
それが人生。
感情が平坦にしかないのだとしたら、それはもう生きてるんだか死んでるんだか…じゃないか、と思う。

アストリッドとラファエルだけれど、シーズン3が終わって、そのうち4をやるとかいう告知が最終回に出ていたので(でも地震情報が出てていつからやるか、のところが被っててわからなかった)、いつかやると思うので、気になったら見て下さい。








(BGM:David Holmes Feat. Jon Spencer「Bad Thing」from「Bow Down To The Exit Sign」)
→こちら、けだるさ全開サウンド。
こういうの好きですね。
なんか好き勝手入れていける感じで。
やる側からすると、こういうのって逆に難しくて、でもまあこういうのやりたいんだけどね、なかなか。

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本当のところはわからないけれど。


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加納さんのお母さんが亡くなって。
お若かったのに、とても残念でなりません。
俺は実際にお会いしたりお話ししたりというのは、ほんの数度で、加納さんの実家に遊びに行ったときとかにちょっと。
優しい方というか、イヤな感じが全くないというか。
加えて、加納さんから漏れ伝わってくるお母さん像とか、加納さんのご姉妹の感じを見ていると、とても立派な方だったんだろうと思うことが多かった。

加納さんは三人姉妹なんだけど、三人というのはお母さんによれば「社会になるから」ということらしい。
二人だと対極にしかならないけど、三人いたらいろいろウマくいくのではないか、というような。
三人よれば文殊知恵、とはよく言ったもんで。

加納さんのお母さんは、定年まで役所的な仕事をしていたということで、それもなんか俺はとてもすごいことだと思っていて。
すごいというのは失礼だし、本質的にはそうじゃないんだけど。
加納さんが、まあ四十年前に生まれた、ということにすると、その時代に障害児が生まれて、でも「仕事を辞めない」というのは、すごい勇気がいったことだと思うのよね。
たいがいは、障害児が生まれたら仕事を辞めてそれに付き合う、みたいなことになっていく。
それがイイとは言わないし、むしろ決してよくないことである。
障害児を産んだからといって、自分の仕事を辞めなければならない社会の状況はいいわけがない。
でも、それがデフォルトの時代、いや、今もそうかもしれない。

その中での、辞めないという決断。
これ、いろいろな示唆に富んだことかな、と思うんですよ。

仕事を辞めたら、やっぱ加納さんが生まれたからだ、ということになる。
そうじゃなくても、時代はそれを要請して、いや強要している。
それに抗って辞めない、という選択は、時代に抵抗している。
まず、彼女は、親御さんは「障害児が生まれても仕事を辞めない社会」を目指していたのだ、というところ。

そしてもう一つ。
ここで辞めてしまったら加納さんが物心ついたら思ってしまうだろう。
「私のために仕事を辞めたんだ」と。
妹二人も、「お姉ちゃんは特別だ」と思ってしまうだろう。
彼女は、きっとそう思わせたくなかったのではないか。

もちろん、実は仕事を辞めない方が大変だったのだと思う。
朝から晩まで動きっぱなしだったのではなかろうか。
障害児じゃなくたって、保育園に預けて仕事に行って、熱が出たといったら迎えに行き、とか、まあ二親いるとは言え、職場の協力だって必要だ。
しかも今の時代ではない。
40年前の話である。

でも、それを選んだというのは、ものすごい決意だったのではないだろうか。

しかも、どっか「姉(加納さん)は特別」という感じが、にじ屋に来てくれる妹さんたちから何も感じないのである。
三人姉妹、という、互いに尊重し、互いにフラットに付き合ってる感じがしていて。
こりゃ、すごく親御さんがステキなんだろうと思っていたら、いやいや、すごい決断と思いがあったんだな、と。

だから、歩けないだけで、加納さんはずっと家族とフラットに付き合っていたし、どっか羨ましいくらいの家族だった。

そのお母さんが亡くなり、葬儀ではお父さんが最後にあいさつをした。
その前に葬儀場の人が経歴を紹介したりする中でも、加納さんが障害者だった、というようなことは一切出てきてなかった。
この一家にはそれは関係ないのだ、という、普段受ける感じをそこからは受けた。
お父さんのあいさつもそんな感じで終わるのかな、と思ったのだけれど。

そしたら、最後の方に、むしろ唐突に「第一子が産まれた時、障害児と知って、二人でとても悩みました」というような一文が入っていた。

その時ね、図らずも俺、涙出ちゃったんだよね。

障害なんて関係ないんだ、って三人の娘を育てた。
でも、あの時、きっと親御さん二人は泣きながら今後のことを話し合ったんだと思うんだ。
それを隠し、ずっと言わず、親御さん二人はここまでやってきたのだと思った。
そして理想の姉妹関係ができたと、自分たちがあの時に悩んで出した結論は間違ってなかった、と、きっとお父さんは思ったんじゃないだろうか。

もう、ここで言っていいんじゃないか、と。
お父さんはそう思ったのではないか。
いや、お母さんと一緒にこの話を、この先いつかわからないけど、いつか二人で娘達にしようと思っていたのではないか。

だから、お父さんはこの時に言わなければ、と唐突にそれを入れたのではないか、と俺は勝手に思ったのだ。

いや、ま、これは俺の勝手な解釈だ。
そりゃ、ホントのところはわからない。
けど、深い愛と、前を向いて、希望に向かって、どんなに小さな希望でもそこに向かっていく強さを、俺は感じた。

生きているから希望がある。
何があっても、世の中がどうあろうと、自分が信じる道をしっかり生きていかなければならない。

合掌。










(BGM:Naoto Nishikawa「Get It On」from「No problem」)
→チェイスが元曲と言うことになりますか。
すごくよくカバーしてると思うけど、まあこちらインストです。
というかね、音圧が伝わってこないのが残念。
まあ、吹奏楽とかでもよく演奏されるから、インストでもぜんぜんイケますけど、やっぱあのボーカルが欲しいかな、と思ったり。

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鬼になるぞ


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稲川さんの怪談を聞きに行って来ました。
ま、とにかく毎年なるべく行こうと思っています。

怪談は怖いだけのもの、と思ってる人もいるかもしれない。
そして怖いことは苦手、と思ってる人にはぜひ稲川さんの怪談を聞いてもらいたい。
YOUTUBEとかじゃなくて、できればこの毎年やってるツアーを見に行ってもらいたい。
登場からはけるところまで、彼のサービス精神が大爆発!。
何度か見に行ってますが(http://superchingdong.blog70.fc2.com/blog-entry-32.htmlhttp://superchingdong.blog70.fc2.com/blog-entry-4940.html)、怪談というよりもこれは稲川さんの話芸を見に行ってるんだな、と改めて思いました。

そもそも「怖がらせる」とはまったく思ってない感じ、といったらいいか。
最後に心霊写真のコーナーがあるんですけど、これ俺が行った時には毎回やってます。
それも怖がらせる、というよりも「心霊写真がたたるなんてコトは無いんですよ」と言い切る。
そしてエンタメにそれらの「不思議な写真」を紹介していく。

つまりですね、稲川さんが伝えようとしているのは「霊は怖い」ではないんじゃないかな、きっと。
「霊に振り回されるような生活じゃなくて、楽しくやろうよ」というようなことを伝えたいような気がした。
そして、そうやって生きていくことが霊をも、つまり亡くなった方をも受け入れられるんだ、と。
他人を妬んだり、恨んだり、そんなことじゃなくて、自分の生活をまず楽しくしようよ、と。
そしたらきっと、霊もあなたに微笑みかけてくれるはずだ、というような。

霊がいる、いない。
幽霊がいる、いない。
そんなことはどうでもよくて、いたとしても今の自分がラッキーであれば、それはどっちでもいいのだ、というような感じというか。
そしてそういう人生は他人にも優しくなれるのではないか、と。
そうしたら、何も霊を怖がる必要もないじゃないか、と。
そう、他人を尊重し、自分も尊重し生きていければ、別に怖いことなどないのだ。

自分はアンラッキーだ。
他人はウマくいってるのに、という鬱々とした気持ちを抱えていれば、やはり他人に敵意を抱くしかなくなってしまう。
そうなると、他人だって自分に敵意を抱いているのではないかと思ってしまう。
それがもし霊になったら、そりゃ怖い。

でも、そもそも敵意じゃなかったら。
霊がいてもいいじゃないか、と。
つまり霊も含めたダイバシティというね。

だから、稲川さんの怪談はどこか暖かい。
聞いていてホッとする。
むしろ生きている私たちの思いの方が怖い、と。
だからこそ、マイナスの思いを他人に向けてはいけないんだ、と。

たいがい、自分の今の生活が上手くいっていないからそれを霊のせいにする。
ウマくいってることを霊のせいにするのであればまだいいのだけれど、霊を悪者にして自分は悪くない、全部霊のせいだ、と思い込むことは、やはり霊にも失礼である。
霊がどういう気持ちなのかは我々にはわからない。

霊はそもそも人間だったのだ。
…というか、そういう設定だ。
だからこそ、霊を悪者にするのはちょっとどうなのか、という気はする。

だからむしろもう霊はいるのだ、と思った方がいいのかもしれない。
そしてその霊も人間だったのだ、と。
自死を選んだとして、そういう悲しいことがあったのだな、とその霊に思いをはせることも大事なのかもしれない。

そういえば、稲川さんが「霊能者」について言及もしていた。
インチキだ、あんなのは、と。
とある「霊能者」とよばれるテレビにも出ていた人について、「あんなのはインチキだからね、皆さん引っかからないで下さいよ」と。
人の弱みにつけ込んで金を儲けようなんていうのは、やっぱそれも霊を悪者にして馬鹿にしてるような気がする。

他人をいつまでも憎んでいると、事実がどんどん歪んでいく。
実際に自分とその憎い相手との間にあった出来事が、どんどん歪む。
事実から遠ざかっていくことがある。
つまり、どんどん憎い相手はヒドいことをした、と自分で物語を作っていってしまう。
まるで憎むためにそうしている、といってもいい。
事実がどうかなど関係なくなっちゃうんだもん。
そんな風に、「憎むために」生きていたら、そりゃ鬼にもなる。
もう人間じゃない。
そうなる前に、憎むのをやめよう。
いや、憎んだっていいよ。
相手も悪い、けれども自分にもちょっとだけ非があったかもしれない、と考えることも必要じゃないかな。
そうしないで、事実を歪めるほど憎んでしまったら、鬼になるよ。

ま、稲川さんの怪談はそういうことを我々に伝えたいモノだったのではないか、と思った。









(BGM:AKIMA&NEOS「Atomic Love」from「Slime」)
→マルコシアス・バンプのメンバーの方のバンドなんですね。
好きだったのよね、彼ら。
なんかイカ天で他のバンドがよすぎて勝てなかった記憶があるんだけど、テクニックとか世界観ではピカイチだった。
そして、そのまんまなのよね。
CDを見つけて嬉しかったよ、また会えた、この音に。

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「勤勉」の向こう側


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井上たちって、ホントにいい子なんですよ。
子、なんていうのはよくないかもしれないが、まあホントにいい子なんです。
自分がすべきことをしっかりやるし、それが猛暑の元であってもなんとかやっちゃう。

なんなら、数年前、コバなんかは普通に仕事してたんだけど、「ちょっと何か目がおかしいな」と思って熱を測ると38度あったとか。
熱なんかに負けないというか。

まあ、「にじ屋は自分たちの店だ」という自負も彼らにはある。
だから「がんばりたい」という気持ちは大いに評価したいのだが…。

でも熱があるのに仕事を続けちゃうってよくない。
気づいたら死んじゃう、ということもあり得る。
いくらなんでも暑いよ、この作業は中止しよう、という判断も大事。
熱中症になってしまう。
だからまあ、こっちも気をつけてやらなければならないのだが、何にしても自分の身体のことは自分で守る、という基本的なコトは彼らにもわかってもらいたいし、会得してもらいたい。
が、そういうことがなかなかできないので、彼らはそのまま仕事を続けてしまう。

ハンバーガー屋さんでは知的障害者の雇用が進んでいるという話があって、それはどうもハンバーグ部分を45秒で正確にひっくり返してくれるから、という。
ま、適材適所と言えなくもないが、知的障害者じゃなかったら、他の店員とバカ話して45秒を忘れちゃう、ということであるならば、なんだか他の店員とバカ話をする方が豊かな人生のような気もする。

とにかくマジメなのだ。
それはいいことである。
悪いことではない。
が、時にそれは自分の身体が二の次になってしまったり、他人とのつながりも二の次になってしまったりもする。

俺は、マジメが悪いとは思わないが、どっかやっぱり「それだけじゃダメだ」とは思っていて。
暑かったらその作業を放棄する、とか。
時に馬鹿話で仕事を忘れる、とか。
今日は気分が乗らない、とか。

そもそも、彼らは仕事をしたい。
なんなら「帰りたくない」と頑なに主張する。
なんだか調子に乗ってるから、それにかぶせて、ふざけて「もう帰ればいいじゃん」とかって言うと、「帰らないよ~!」と笑って返してくる。
よく他の作業所の話で、朝作業所に行きたくないと親の手を煩わす、みたいな話が正直信じられない。
仕事をしたいっていうか、皆の中にいたい、という感じか。
それがかなり強いので、やっぱ仕事もがんばってしまう。

いや、仕事を頑張るのはいいじゃないか、というのはわかるのだが、それってどうにも彼らの「がんばりたい」に、こっちが甘えてるだけのような気がするのだ。

45秒でひっくり返せるから、というのは確かに勤勉ではあるが、勤勉であるだけならタダの働き蟻と同じではないか。
何のために仕事をするか。
確かに金のためだけれど、家庭の中に閉じこもるのではなく仕事に出ることで社会とのつながりだったり、仲間を作ることだったり、いろいろなことが付随してあるように思っていて。
そこを豊かに考えたいし、そうなると、やっぱ勤勉だけじゃダメなんじゃないか、と。

むしろ、45秒でひっくり返すという仕事は、俺には切ない。
それで会社は安泰なのかもしれないが、それでいいんだろうか。
会社はその「勤勉さ」に甘えて、彼らの他のチカラを、他の楽しみを奪ってしまっているのではないかとすら思う。

俺たちは幸せになるために生きている。
楽しい毎日のために生きている。
苦しいことを乗り越えることも含め、楽しい毎日。
そう考えると、彼らの勤勉さに我々サイドがあぐらをかいてはいけないのではないか、と思うわけです。

勤勉だから○○を黙々とやってくれるだろう、というのは、まあ確かに適材適所だからそういうこともあるとは思う。
もちろんやれることを一生懸命やりきる、というのも彼らの自信になろう。
「得意なこと」をしっかりやらせる、というのは間違ってはいない。
が、一方で、「彼らは勤勉すぎるほど勤勉である」ということを理解していないとやっぱダメだと思うのだ。

バランスといったら、確かにバランスの話かもしれない。
具体的にどうこう、ということを示すことも難しい。
けれども、我々サイドは、いつも彼らは勤勉である、って思ってないといけないと思っている、という話でした。






(BGM:神奈かずえ「ひとりぽっちの村祭り」from「歌う昭和の名女優たち」)
→姉さんはお嫁に行ったからひとりぼっちになりました、さみしい日暮れです。
という。
笛の音、祭り囃子に誘われるのは日本人のサガ。
これまではお姉ちゃんと行ってたのに。
ちょっと状況がわかりませんが、親はいない感じなのかな。
切ない。
時代を感じさせる一作です。

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「好きになっただけなのに」 ★ 映画 「禁じられた遊び」


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「禁じられた遊び」を見てきました。
中田秀夫監督作品。
Jホラーの始まりといっていい「リング」の監督である。
あれは傑作であった。

さて、その監督が何を見せてくれるのか、という期待があったのだけれど。
これがダメ…。
もう本気でこれはダメだったと思う…。

いや、何がダメだったかというと、キャスティングである。
主役に橋本環奈さんをもってきたところがダメだった…。
全てダメにしてしまった、という気がする。
いや、橋本さんが悪いわけでもないのかもしれない。

というのは、ちょっと橋本さんにまつわるNGが多すぎたんじゃないか?と。
NGというのは、アイドルイメージを崩さないための「こんな役はやらせない」みたいな感じのことですね。

まず、見た誰もが思うと思うが、タバコね。
一応、すれっからし方面の役ではあるんで、タバコを吸う、ってのは演技としてあっていいと思うんだが、これ、吸わない。
いや、そうじゃない。
最初からタバコが出ないんじゃなくて、タバコは持つ、ライターもつける、が、そこで何かが起こって吸わないで外に出る、みたいな感じになるんだ。
これ、吸ってからでもまったくかまわないんだと思うし、ここまで吸う動作をしているから、コンプラ的にどうこうじゃないと思うんだよな。
「ウチの橋本がタバコを吸うのはイメージが…」ということなんじゃないかと推測。

というか、そういう推測をしてしまった時点で、もう物語には入り込めなくなるんです。

それと、この話はそもそも嫉妬の物語なんですよ。
もう一人の主役、重岡大毅さんの奧さんが嫉妬深い超能力者で、という設定。
その奧さんが死ぬんだけど、死んでも彼女は橋本さんを恨み続ける。
こうなるとね、つまりは橋本さんと重岡さんが不倫関係だった、ということじゃないと成り立たないじゃないですか。
そもそも、ホラーなんていうのは、嫉妬や妬み、恨み、そういうギトギトしたことを表現するからこそ怖くなるわけですよ。
だから、二人の愛欲にまみれたベットシーンくらいはないと成り立たない。

が、これがですね、橋本さんが一方的に重岡さんのことが好きだった、というだけでしてね。
重岡さんもちょっとだけ惹かれていたと最後に告白するが、それほどでもないのよね。
実際、奧さんと子どもが生まれたときに会社に一緒に来てたりするわけで。
なのに、奧さんがものすごい勢いで「旦那を取らないで!」と湯飲みは割るわ、生き霊飛ばすわ…、もうそりゃないよ…。
これ、もう二人やっちゃってなきゃダメじゃん!と。
そこまでいかないと、この恨みの生き霊がまったく生きないと…。
んなことで生き霊飛ばしてたら身体持ちませんし、そもそも「何その束縛欲…」という感じで。
高校生じゃないんだから、「好きになったから」って…。
そりゃないって…。

この辺も、もしかして「ウチの橋本がやっちゃってる、ってのはイメージが…」ということなんじゃないか、と。
あ、重岡さんはジャニーズなので、そっちかもしれないが。

最後に、これはちょっと言いがかりって感じもしますが、とにかく橋本さん、色気がないの。
艶っぽさがない。
あ、いや、彼女を否定してるんじゃないんですよ。
でも、このストーリーの中では致命的なんだよな。
逆に、CMとかの爽やかは彼女がやって、すばらしいモノもずいぶんありますしね。
この話に限っては、この「艶っぽさがない」のは致命的なんです。
だって、男を取り合う話ですよ。
方や奧さん役のファーストサマーウイカさんがすごく艶っぽく、なんかもうバランスが悪いというか…。
男を取り合ってる感じがまったくしない…。

というようなわけで、とにかく橋本さんのキャスティングミスだと思うんだよな…。

加えて、橋本さんが勤めている映像制作会社。
イエロージャーナリズムっぽいんだけれど、だとしたら上司はもっとメチャクチャな人じゃなきゃ…。
イケメンの優しいお兄さんじゃないかこれ…。

いや、橋本さんはステキだと思うんですよ。
でも、この映画にはないだろ…という。

そしてストーリーとして致命的なのは、こういう清廉潔白な二人が主人公であるにもかかわらず、最後は子どもが焼けるのを見てる感じで終わるという。
いいのかそれは…。
子ども焼けてるで…。
「好きになっただけなのに」という女子高生みたいな話であるにもかかわらず、非道にも子どもを焼くなんてのは、どっかバランスがほら…。

救いはファーストサマーウイカさん。
彼女の演技に救われました。







(BGM:YO-KING「死ぬまで遊ぶ」from「It's My Rock'n'roll」)
→フォーク好きなんだな、この人。
フォークロックの基本のような一作。
アコギ&ブルースハープからベースが入りドラムが入ってくる、ゆったりとした歌い上げるロック。
気持ちがいい。

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