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スーパーちんどん・さとう

Author:スーパーちんどん・さとう
ちんどん太鼓担当

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「懐かしい」だけじゃない


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「関西ハードコア」という本を買いまして。
通販で買ってみましたが。

サイトにはこんな宣伝文句がありました。

「伝説復活!80s 関西ハードコアの伝説が明かされる!80 年代に駆け抜けたハードコアバンドたちにフォーカスして、当時起きた関西ハードコアシーンを深く掘り下げた内容」

ふむふむ。
これは読まねばなるまい。

俺は1966年生まれなので、80年代というと高校時代~大学時代、ということになる。
そもそも小学校の時からジャズが好きだった。
というのも、ビクトロン(エレクトーンのビクター版)を習っていたこともあって、ハービーハンコックなんかを耳コピなんかをしていた。
中学の時には鍵盤流れでYMOにはまり、逆に時代を遡ってメンバーのソロを聴きまくった。
「はっぴいえんど」まで戻ったところで、なぜかゴジラレコードだったり、PASSレコードに行き当たる。
そこから自主制作盤、いわゆるインディー盤の世界に浸かっていくことになるのであった。

で、DOLLを読むようになり、やっぱり若いですからね。
ロックに傾倒するわけですが、CRASSも聞きましたが、当然そこでディスチャージを聞くようになり、時ちょうど、スターリンがメジャーに行き、ADKレコード、AAレコードといったレーベルがスタート。

まあ、シーンが盛り上がっていく時期だったってこともあって、ハマってしまいましたね。

当時は千葉に住んでいたから、千葉のライブハウスにスタークラブが来ると言えば見に行き、カムズが来ると言えば見に行き、アレルギーも良く来てたので見に行ってた。
ウィラードとかゾルゲなんかも来てたような気がする。
ゼルダなんかも見に行きましたね。
とにかくなんでも見に行っていた。
東京にも時に見に行ったりしていたけど、やっぱ遠いしどっか敷居は高かった感じはあった。

でまあ、バンドもやってましたけど、そんなにたいした活動もなく、大学一年の時に自然解散しました。
練習の様子をカセットに録ってあったので、それを一曲、YOUTUBEに上げた(https://www.youtube.com/watch?v=Ik8paVE3Rfc&t=68s)。
ライブとかも録ったと思うけど、俺は持ってない。
あ、あと頼まれてボーカルとかやった覚えはありますね。
カバーバンドだったけど、その時にカバーしてたのがMOBSでした。
そう、ちょうど関西ハードコアってことになります。
ドラムも頼まれてやったりしたっけか。
それは法政大学の学生会館だったかでやった。

その後は大学での勉強が面白くなってきて、あまり音楽には触れなくなっていって、卒業してからはすぐに結婚したりして、あまりの貧乏に持ってたレコードも売って(http://superchingdong.blog70.fc2.com/blog-entry-5274.html)…、と音楽と距離を取ってしまった、というか、とらざるを得なかった貧乏すぎて。
90年代はもう、そんなわけなので、俺の中では「音楽暗黒時代」で、90年代に流行ってたものは流行歌含めてまったくわかりません。

というわけで、80年代の日本のインディーは俺にとっては音楽の中で生きていた若い頃の歴史でもあって、すごくまあ、思い出すとあの「わくわくした感じ」が蘇ってくる。

当時はやっぱ怖かったんだよね。
虚勢を張って見に行ってた感じでしたよ。
特に、関西のバンドは怖かった。
そもそも、SNSとかネットとかない時代だから、わかんないわけですよ。
と同時に、まあそもそもハードコアパンクって、最初から今で言うコンプライアンス的なモノってない世界なワケだから。
なんでしょう、もう、今のパンクとかってどっか爽やかになっちゃったけど、そういうアレじゃないから。
客を集める気もなかろう、というか。
なんだろうな、あの世界観を知らない人に説明するのは難しいんだけど、まあ、だから音楽ではあるけど、商業音楽ではないし、生き方の問題というか。

う~ん、例えるのは難しいんだけど、横浜銀蠅が中学くらいの時に出てきて、あれは全く商業音楽じゃないですか。
音楽で生きていくための音楽、というか。
その真逆と言ったらわかってもらえるのかどうなのか。

まあ、それももちろん否定はしないけど、俺が衝撃を受けた、というか俺の初期衝動はやっぱりその真逆にあったモノだったんだよな。

というわけで、その頃の関西のことはだから音源になってるモノを聞いたりはしたけれど、シーンとしてよくわからないわけで。
それがなんか、まあこうやって本になって出るというのだから、そりゃ読むよな。

で、この頃の人たちも今もまだやってる人もいて。
だからきっと俺と同じ歳くらいなのかなあ。
なんかとてもうらやましいなあ、と思う。

あのとき、自然解散しなきゃよかったな、と思うときもある。
そうしたら、まだバンドもやってたかもしれない。
けっこう、あの自然解散が人生を分けたような気もする、時もある。

というわけで、まあその後ある程度生活が落ち着いてきて音楽をまた聴くようになっているわけですが、やっぱね、ライブに行くと生き返るのよね。
「今日疲れてるな、行くの止めようかな」とかくらい疲れてても、行って音を浴びると元気になったりするからね。

音楽ってすごい、って話なんだけど。

とはいえ、まあそんなこんなで今、スーパー猛毒ちんどんなんてバンドをやってる。
確かにまあ音楽の内容としては俺がやりたいモノとはちょっとズレてはいるけど、それでもまあ、一日も早くライブ復活できる日を願っております。
というか、人のライブも行きたいよ、ホント。

早くコロナ終われ!





車募集

(BGM:MATCHY with QUESTION?「ミッドナイト・シャッフル'08 remix」from「目覚めろ! 野性」)
→バックバンドはジャニーズなのだな。
なるほど。
まあ、うん、特に可もなく不可もない。
マッチの声を聞いてると、「黒柳さ~ん」を思い出してしまうベストテン世代。
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憧夢って、ドームのあて字か…


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「憧夢超女大戦 25年目の真実」という本を買いまして。
たまたま入った書店で見つけました。
本屋はいいですねやっぱ。
別に本そのものすら特に買う予定がなかったけど、本を手にして帰る、という贅沢が味わえる。
これがネットで買います、とかになると、そもそも買う本があってインターネットを開くんでしょ?
この辺、やっぱオレは本屋が好きだな、と思う所以であります。

とはいえ、100円の実話系怪談の本を古本屋で買う以外に、新刊本を本屋で買ったのは久しぶり。
そもそも本屋が少なくなってますね。


というわけで、この本、全女、全日本女子プロレスが1994年に東京ドームで行った興行のタイトルをそのまま本のタイトルにしている。
クラッシュギャルズが去って、その後の女子プロレスというのが下火になった、と一般の方は思ってると思うんだけど。
1990年に飛鳥選手が引退して、まあその後はそもそもテレビで見ることがなくなったからね。
プロレスファンでもない限り、クラッシュ後の「対抗戦の盛り上がり」はわからないかもしれない。
それでもまあ、東京ドームで興行を打てたわけだから、その当時は「下火になった」というわけでもない、ということである。

本当に女子プロレスが下火になってしまうのは、全女が解散してガイアが終焉を迎えた後、って感じなのかな。
今は後楽園ですら、ビッグマッチになる感じだからね。
でもまあ、最近はスターダムという団体がブシロード傘下に入ったことでテレビ放映なんかも始まったようなので、ここからまた火がつくかもしれない。

プロレスを全女から見始めたオレとしては、ぜひもう一度東京ドームでの女子プロレス興行を見たいと思っているので、ぜひまあ盛り上がってほしいなあ、と思うわけですが。
ま、コロナでそれどころじゃないけどな…。


プロレスというのは、そもそもが秘密のベールに包まれているところがあります。
まあ、プロレスがガチではない、というのはもうみなさんわかっていると思います。
つまり、勝敗は決まっている、ということですね。
もちろん、その通りに行かないこともある。
けれども、それは肉体と肉体がぶつかり合うわけだから、そういうこともある。
この辺もなかなかミステリアス。
「実は最初は赤コーナーが勝つ予定だったのではないか?」とかの推理が起こったりする。

プロレスには、「シュートを仕掛ける」という言葉があるそうで、それはつまり、勝敗が決まっているところをひっくり返して、本気のけんかを仕掛ける、みたいな意味。
「ブック破り」というのもあって、勝敗が決まっているのをひっくり返す、みたいな。
「ブック破り仕掛けた?」みたいな感じで使うようである。

プロレスはショーであって、ガチ格闘技ではない。
ということでありながら、ガチ格闘技を超えるドラマを見せてショーにするのがプロレス。
だからこそ、そのブックは外には漏れてこないし、ドラマをどう作ったか、どういうシナリオか、シナリオだったか、については関係者は何も語らない。
これがプロレス界の掟であって、だからこそプロレスの勝敗やドラマにファンは一喜一憂できる。
始めから結末がわかってるドラマを見ても、その楽しさは半減するからね。

そして、そこに誰も語らない掟、があるからこそ、ファンには「推理する」という楽しさがある。

というわけで、こういう「紙媒体のプロレス本」というのが生まれるわけである。
そこで語られる内容が、秘密の一端でアレなんであれ、読者はそこに惹かれてしまうのである。
ま、オレもそれに惹かれて買ったわけである。


ということなんだが、ま、この本、「25年目の真実」と銘打ってるものの、そんなに何かの秘密が出てくるわけじゃない。
ちょっと肩透かしである。
当時のフロント、つまり選手ではなく事務方に主にインタビューをしているんだけど、まあ「思ってたとおり」という感じで、そんなに目新しさはない。
事実を追ってるだけ、という印象を受ける。

それでもまあこの頃の話がきちんとまとめられてるので、この頃を知らない人には勉強?になるかもしれない。


この本で改めて感じたのは、全女を仕切っていた松永ファミリーの豪快さと奔放さである。
そもそも、本気で女子プロレスの未来を考えているとは思えない経営方針。
対抗戦、つまり全女以外の団体、当時は老舗JWP、神取選手がいるLLPW、大仁田選手のFMW、と交渉をしながら対抗戦を盛り上げていかなければならないわけだが、この本を見るに、もうまったく交渉をしてる感じがない。
中身はどうでもいい、って感じの放漫経営。
それでもまあ全女あっての対抗戦であり、東京ドーム。
だから、他の団体が振り回されてる印象。
松永社長って、根っからの興行師って感じなんだよな。

ま、だからこそ一時代を作れたんだろうし、それはそれでいいんだけど、もし、全女の社長が松永さんじゃなかったら、というのは推理してみると面白い。
この対抗戦だって、もしかしたら違ったものになっていたのでは?と。
理知派っぽいJWPのヤマモさんが仕切っていたらもっと違っていたのかもしれないな、とか。
それがよかったかどうかは別として、違っただろうと推理するのは面白い。


ちなみに、クラッシュは東京ドームの前に引退したわけだけれど、飛鳥選手と長与選手は東京ドームの時には復帰して出てるんですよね。
東京ドーム大会の目玉の一つであった北斗選手引退、だけれど、彼女もその後復帰します。

ま、プロレスの引退ほど信用できないモノはない、ということではありますが、プロレスがショーであると考えると、ビックネームであればあるほど、復帰も大きなビジネスになります故、その辺はしょうがないんでしょう。






書店員

車募集


(BGM:Elvis Presley「Heartbreak Hotel」from「ELV1S: 30 #1 Hits」)
→このCDは、すげえ音質をよくした!みたいなことを売りにしていて、いや、これはこれでなんか今でも通用しそう。
通常盤の方がやっぱかっこいいんだけど、これはこれでいいかな。

全ての小説は紙の上で読まれる権利を有する


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唐沢俊一さん編著の「怪奇トリビア」という本を読みましたけど。
これがまあ面白い。
昭和の時代、雑誌などに書かれた、いわゆるB級の短い作品がいくつも読めます。

これらの作品はまあ、その後残らなかったわけで、いわゆる「読み捨てられたもの」ということになります。
その後、単行本になるわけでもなく、作者も不明なモノがあったり、「おそらく掲載された雑誌の編集者が書いてるんではないか?」みたいな解説もありました。
早い話が作者不詳だったりもするという。
雑誌に書かれた小説たち。

それらは、その後の文壇の話題にもならないし、名作とも呼ばれないわけですが、しかし、そういうモノにこそ「その当時の勢いや世相」が詰まっているんではないか、という感覚は俺はとても好きで。


俺は曲を集めるというか、音源コレクターだと思うんですよね。
昭和の頃のコミックソングとか、いわゆる「エロ歌謡」とか、売れなかったけどアイドル歌謡とか、そういうのが好きなんですね。

おそらく、やってる人はなにかしらの夢とか、歌謡界で生きてやる!とか、そういうのはあったはずだと思うんです。
でもまあ、生き馬の目を抜く世界と言いますよ芸能界。
そんなに簡単には生き残れないし、いやいや、おそらく1%も残れないわけでしょ。
残りの99%は日の目を見ないまま捨てられてしまう。

名盤解放同盟が、「全ての音源はターンテーブル上で再生される権利を有する」みたいなコトを言っていて、なかなかウマいこというよな、と思ったんですけど、やっぱそういうね。
全て音源は、たくさんのところで再生されるために産まれたわけですよ。
少なくとも誕生した時はそんなキラキラした目標があった。
しかし、やっぱそうはならなかった、と。

それらの作品が、俺にはとても愛おしく思えるんですね。

もしかしたら、もう歌った人、音源に吹き込んだご本人しか覚えていないかもしれない。
けど、その人にとったら、それはものすごい熱量があるわけで。


そしてもう一方で、「もう忙しくてテキトウに作った」みたいなモノもあるわけよ。
有名な作詞家さんが、その昔、B面の曲の作詞を頼まれて、JASRACに申請したら、「そのタイトル、昔にも登録されてますけど…」と言われることが多々あった、という話をしてました。
「A面の曲はまあ、タイトルもチェックしてるけど、B面までは、ホラ、こっちもチェックしてないからさ」とかなんとか言ってました。

売れっ子たるもの、自分の作品一つ一つを覚えているなど、そりゃ至難の業でしょう。
いくつもいくつも作ってるわけだから。
A面ならいざ知らず、B面はテキトウに書き飛ばしてる、ということだってあるでしょう。
ドーナツ盤の時代には付け足し的なアレもありますよB面。
その辺が変わってきたのは松田聖子さんあたりからですかね。

でも、まあそういうB面にいきなり魂が宿っちゃうこともあるんだなあ。
当時はまったく箸にも棒にもかからないモノが、今聞くと、曲と相まって、歌唱と相まって、とんでもない名作になってしまう、みたいな。
この辺の妙もなかなかに人生は奥深いものと感じさせてくれるわけです。


多くの人に知られた流行のもの、博物館に飾られるモノだけが芸術家というと、そういうことじゃない、というか。

小説に限らず、歌に限らず、作品ってのは山ほど世の中に発表されてるわけですが、その中で、逆に言えば「知られないもの」の方が圧倒的に多い、というか、ほとんどがそうなわけです。
そう考えた時に、「自分にフィットするもの」「今の自分の状況にフィットするもの」が、どっちにあるか?
自分ですら流行にのっていないのに、なんで曲だけ流行のモノが好きだと言うことになるのか。
そう考えると、どう考えても、その大量の「読み捨てられたもの」「聞き流されたもの」の中にこそ、自分にフィットするモノがあるのではないか、と。
可能性としてはそちらの方が大きいじゃないですか。


ま、そんなわけで、この小説群を俺はとても楽しく読んだんですけどね。
確かに突飛。
確かに最後が急ぎすぎ。
あまりにあり得ない急展開。
そりゃありますけど、なんか楽しかったな。

なにもセオリーに則った小説だけが小説じゃない、というか。
文章として編まれて世の中に出された以上、それはもう「坊ちゃん」も、ここに編まれた小説も、俺はなんか一緒だと思うのよね。

B級マニア、と言われればそれまでですが、俺はなんかこっちかなあ。





n1.jpg

(BGM:吉幾三「TSUGARU」fromYOUTUBE)
→吉幾三さんの最新ラップと言うことなんだけれど、津軽弁のライムがさっぱりもう理解が不能。
でも、なにか懐かしい。
特に俺は親が東北生まれなので、なんか田舎に行くたびに聞いていた響きがあるのだな。
いや、東京弁だけを日本語だとか思うなよ!という反骨心も感じられてGJな一曲。

プロレスは裏切りと想定内の繰り返し


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黒木あるじさんと言えば、実話系怪談の世界でも第一人者と言ってイイと思う。
実話系怪談ばっかり読んでる俺としては、ビックネームというか、よく読ませてもらっている。

で、まあソレとはまったく関係なく、ツイッターで、「面白いプロレス小説がある」と流れてきたのが「掃除屋~プロレス始末伝」であった。
本屋にたまたま寄った時にそれを思いだし、探してみたらあったので、「これ買おうかな」、とアキに言うと、「あ、これ、よく読んでる人じゃない?」と言われて気づいた。
その黒木あるじさんの作であった。

これはもう読まねばならない新刊だとしても買わねばならない。
幸い文庫版である。
安いし、持ち運びやすいし、読みやすい。


この物語、ベテランのレスラーが主人公。
プロレスはうまい。
うますぎる故、掃除屋、つまり相手レスラーを「壊す」という裏家業もしている。
負けながらにして、相手を欠場に追い込むような怪我をさせる、みたいなことを自然にやってしまう、という。

まあ、実際こういうことがあるのかどうかは分からないが、風香選手が文子選手とのシングル対戦後に泣きながら記者の質問に答えていたのを思い出しますと、ないわけではないのかもしれない。
プロレスだからこそ、あるのかもしれない。
気にくわない相手を徹底的に、叩く。
文子選手の場合は、恐らく精神的にかなり追い詰めたのだろうことがよくわかった試合だったと記憶している。

俺はまあその時文子選手あっぱれというか、すごくまた好きになったけど。
そもアイドルレスラー嫌いだから、俺。


ま、それはいいとして、とにかくまあ、そういう設定で。
それも、試合中に植物人間にしてしまったライバルへの懺悔というか、それにこだわって、なかなかそこから抜け出せない人物としても主人公を描いていて。
そんなことから闇家業に手を出した、みたいな。

んでもって、中盤はこの物語、その試合のエピソードが続きまして、確かにそれぞれ面白いんだけど、多少、中だれする。
とはいえ、「若手にバトンを渡す」の回とかも泣かされましたけど。
けど、まあ最後の最後、泣かされました。
号泣。

とはいえ、これね、まあ「そうなるだろうな」という感じラストではあるんですよ。
思った通りのラストなんだけど、筆力なんだろうか、泣かされてしまった。

これね、もうプロレスの試合のようだなあ、と思ったんですけど。
つまり、設定があって、第一試合、第二試合が、第一章、第二章、みたいに進んでいって、最期のメインイベントで泣かされる、という。


もちろん、プロレスではなにが起こるかわからないから、最期が思ったとおりにならないコトもある。
「ここでまたヒールが勝っちゃうのか…ちくしょう」みたいな。
「ここでベビーが勝てばもう万々歳なのに!」みたいな。

でも、逆にですね、この「想像できるラスト」でも泣いちゃうのがプロレスだな、って思って。
というか、俺は少なくともそうだな、と思って。
いや、プロレスの醍醐味ってそこじゃね?くらいの。


というのも、先日見に行ったドラゴンゲートの大会で、元々の団体創設者のウルティモドラゴン選手が、団体を離れていたんだけど戻ってくる、という流れがあって。
そこに、悪役が乱入してきてデスね。
ウルティモ選手にくってかかるわけです。
ま、悪役はそうじゃなきゃいけません。
当然、昔からいたメンバーはそれに反発。
ウルティモ選手側につく。
ここまでは想定内だし、普通ですね。

で、次回大会で、悪役と昔からいたメンバー+ウルティモ選手で4対4で闘おうじゃないか、ということになったんですね。
リングで決着つけよう、って話ですね。
プロレスはそういうスポーツですから、まあそうなります。

しかしですね、その悪役の中には、今は悪役だけど昔からいたメンバーもいるわけです。
しかも、その選手が、次回、そのウルティモ選手を征伐する側のメンバーに入っていたんですね。

いや、これ、その昔からいた選手は悪役を裏切るだろ、と。
試合中に、何かやらかすだろう、と。
つまりまあ、結果だけ見れば、その選手が裏切りました、悪役から追放されました、ってコトだけになっちゃうけどさ、その「裏切る過程」も見たいなあ、と。

もう、次の大会行きたくなっちゃってるわけですよ。

こういうことってよくあって、仲がいい二人だったのに、なんか最近不協和音が響いてる、とかね。
プロレスではよくあります。
で、直接対決になる、とか、直接じゃなくても、なにか起こりそうな不穏な記者会見があった、とか。
そうなると、もう「そりゃ仲違いでしょ」ってわかるんだけど、わかってるんだけど、「見に行きたい」、という。

結果がわかってたって、見に行きたい。
そして、思った通りの結末だったとして、なにもガッカリしない。
むしろ、泣いたり、逆に「うおー!」とか喜んで声出しちゃうかもしれない。

ま、でも、これ言っちゃお終いなんですけど、もし、先のドラゲーの話に戻せば、その昔からいた選手が悪役を裏切らないとしたら、どう裏切らないのか?というね。
それに我々が裏切られる、という。
そしてまた、次の大会にもう「行かなきゃ!」って気持ちになっちゃう、というね。
どっちにしてもまあ、面白いわけですけど。

わかってる裏切りも見たいし、そしてどこかでそんな自分も裏切られたい!という。
ま、「どっちでもいいんかい!」と言われるかもしれないけど、それがプロレスなのよね。
わかってようが、それが裏切られようが、でも、見たい、んだよ。


そんなことを考えますと、この本は、冒頭でなんとなくラストの見当がついちゃったとしても、絶対に泣ける。
アタマにぼんやり浮かんだ見当以上のメインイベントが待っています。
第一章、第二章が、そこに向けての全ての伏線だったと、いい大会を見た、という風に思ってもらえるハズだと思います。
そういうことで言えば、コアなプロレスファンも楽しめるプロレス小説になっていると思います。








(BGM:Oi-SKALL MATES「言葉につまる」from「WALK TOWARDS THE FUTURE」)
→いや、これ、元曲はほぼ残ってないけどいい。
こういうカバー好き。

逃避というなかれ


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マオリッツオ・カヴァーロさんという人が書いた「超次元の扉―クラリオン星人にさらわれた私」を読みまして。

…というか、最初に言っちゃうと、まあダメだこりゃ。

ヒル夫妻に始まり、異星人による誘拐、アブダクションを体験した、と主張する人はいる。
実際に誘拐されているかというコトに関していえば、されていない、と断ずることは難しい。
なにせ、本人が誘拐された、って言ってるんだから。

が、この人の場合、何度も誘拐され、しかもその異星人にいろいろと「教示」じみたことを受けている。
クラリオン星人、とまで言ってるんだから、もう仲間的な感じである。
ま、とはいえ、この人は誘拐に関して「恐怖を感じた」とも言っている。

ふむ。
おいおいおい…、というか
どうですか。

いや、まあ冷静になりましょう。
もしアナタが誘拐されているとして、次に誘拐されるかもしれない、となった場合ですよ。
まずどうします?
恐怖を感じているし、助けても欲しい。
さて、どうします?

ま、俺ならまず「信じてもらわなきゃ話にならない」ので、ビデオをセットしますね。
もしくは、なんとか写真に撮る、少なくとも音声を録音する、くらいのことをしますね。
一度ちゃんと撮れなかったとして、でも次があるという確信があった場合、もっとうまく撮れるように工夫しますね。

とはいえ、相手は異星人だから、「ビデオセットを動かなくさせるんです」とかね、そういうこともあるでしょう。
「コッチがビデオを撮るという気持ちを察知し、妨害するんだ」みたいなこともあるでしょう。

しかし、何らかの痕跡くらいは撮れるのではないか、と思いますね。
まず、そのための努力を惜しまない。
証拠がないことには、この恐怖から救ってもらうことは難しい。

だって、信じてもらえないですよ。
異星人に連れ去られている、なんて言っても誰も信じないわ。

で、この人、誘拐される時のまともな映像とかないんだわ。
にしても、クラリオン星人の薄ぼんやりとした写真はあったりして。
これね、つまりもう信じられない。


この本、最初の方を読んでたらまあ読めるのかなあ、と思ってしまったのですが、読み進めていって、途中って言うか、けっこう早々にダメだなこれ、と。
よく読んでみると、「まあまあいけるなこれ」と思ってた部分は訳者の解説でした。
本編に入ったらもうボロボロ。

「宇宙とは砕け散った琥珀である」的な。
ちょっとうろ覚えですが、そんな感じの連続で、気分で書いてることがまるわかり。
まあよくわかんない。


アダムスキーしかり、この手の人には必ず信者がつきます。
ま、わからなくはない。

宇宙には壮大な力があって、人知に拠らないものである、と。
だからまあ、自分がうまくいってなくても、それは宇宙を支配する力のせいなのだ。
宇宙を支配する力が私に試練を与えているのだ、とか思えば、まあ気分は楽になるもの。
「私のせいじゃない」と思わせてくれることは、人を熱狂させる力を持つ。


でもなあ。
…つまりまあ、だからって彼を信じたところで、自分の問題は何も動かないんだよね。
明日解決するわけじゃない。
信じることで先延ばしすることでしかなくて。
気づけばにっちもさっちもいかない事態に陥ったりすることもあるんじゃないか。

ま、オカルトの罪ってのはこの辺なんだけど。
楽しむ分にはイイけど、あまりに荒唐無稽なものを信じてしまうのは、やっぱちょっと心が折れている時かもしれないので気をつけたい。

アダムスキーが写真を捏造している徹底的証拠が挙がってすら、それでも信じ続ける人もいるからな。
防衛本能か、自分の精神を平らに保とうという人間の力は、見えないUFOを簡単に夜空に見せてしまう。

そんなのは逃避だよ、と思うなかれ。
これは誘拐なのである。

恐ろしや。







(BGM:オジロザウルス「Conscious Party [O'brady O'brada]」from「Shock to the Future」)
→ちょっとアルバムのタイトルがちょっとビジュアル系を想像させてしまう気がするのは俺だけ、きっと。
これはラップ系のコンピ。
この曲はオブラディオブラダてことで、まあせっかくなんで原曲入れてみてもよかったのではないかと思う。

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