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スーパーちんどん・さとう

Author:スーパーちんどん・さとう
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メディアは弱いモノの力になって!


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ジャニーズですけどね。
根本的な問題って、「ジャニーズ事務所が芸能界を牛耳っていた」ってところなんだと思うのよね。

だって、そもそもチカラがない事務所だったらこんなことにならないでしょう。
どんなにガマンして性暴力を耐えたところで、売れないなら誰も耐えない。
つまりは、ジャニーズが売れていたからってことが重要。

ま、自力で売れているのだったらそれはそれなんだけれど、そうじゃない面もあるでしょう。
って、それぞれのタレントの皆さんはすごく魅力的だと思います。
好きなタレントさんもいます。

でも、事務所のやり方はちょっと汚いよね。
俺が若い頃から、「沖田浩之さんはジャニーズじゃないからなかなかテレビに出れない」とか、「吉川晃司さんはジャニーズじゃないから云々」ということは言われていた。
だから、そういう「裏工作」っていうか、ホントの実力勝負じゃないところで彼らは自分のところのタレントに下駄を履かせていたんだよね。
そんなことしなくたってすばらしいタレントさん達だと思うんだけど、そのタレントさん達を信じず、そういうことをやっていた、と。

つまりは事務所サイドが自分の帝国を作るためにやってたんだよな。
そしてそれはなぜかというと、性的暴行を続けるためだった、と思われてもこれ仕方ない。
とにかく、帝国にならなければ続けられないのだから。

で、この「帝国づくり」にメディアは一役買ってましたよね?って話だと思うんですよ。
その「吉川晃司を出すならウチのタレントを出さない」という脅しに屈したわけだから。

ま、とはいえ、テレビも人気商売。
売れているタレントを出さなきゃ見てもらえない。
けど、誰もがそこで性加害があったことをうっすら知っていた、という。
にもかかわらず、その脅しに屈していた、と。

まあ、つまりはメディアってのは「巨大なモノ」に弱いんだな、と思うんだけれど。
ってか、そもそもメディアは巨大なモノを叩く、という役割もあるんじゃないかと思うんだけどね。
そこが完全に機能不全になっているのだな。

ついさっき、ツイッターを見ていたら(これを書いているのは10/22なんですが)、今朝のNHKの政治家が出てくる討論番組で、どうもれいわ新撰組の発言が遮られた?飛ばされた?みたいなことがずいぶん出てきました。
ま、この番組は見ていないので正確なところはわかりませんが、これもメディアとは自民党という大きなモノに弱く、小さな政党に強い、という風に捉えれば、まあそうなっちゃうんだろうな、という。

今回、ジャニーズが解体して再出発とのことだけれど、メディアがこのままだったら何も変わらないような気もします。
ってか、メディアは何を反省しているのか?ってことになる。
ジャニーズという名前を使わない、とかそういうことじゃなかろ?と。
あ、まあそれも必要だとは思うけれど、それだけじゃ意味なかろ?と。

メディアは弱いモノの味方であって欲しい。
SNSとかってのが、不確定な情報があふれている。
一方的に大量の誤情報を流せる大きな財力や力を持つ人に有利である。
だからこそ、メディアには正確な情報と、弱い人に寄り添う姿勢が必要だろう。
つまり今回のことは、ジャニーズ云々じゃなくて、このメディアのあり方が問われているのである。
それを反省できないのなら、第二のジャニーズは簡単に生まれるだろう。

しかし今回のことで、これ芸能界の男の男性に対する性加害ということなんだけど、男の女性に対する性加害ってのはもっとあるんだろうな、ということね。
そこまでなかなかメディアもニュースも踏み込めないのは、まあいろいろと事情があるのはわかるが、この問題に他の事務所がだんまりを決め込んでいるところを見ると、やっぱ闇は深いと思わざるを得ない。


それとグルーミング、という言葉を今回のことで初めて知ったけれど、なるほど、と思った。
だって、人は常に自分を守ろうとする。
だから、性加害を相手が悪いのではなく、相手を愛する、という風に転換するのだ、というのもなんかわかる気がする。

翻って、イノウエなんかは俺のことを、「番長(彼は俺をこう呼ぶ)はイヤなコト言わない」的なことを言ったりするんだけど(http://superchingdong.blog70.fc2.com/blog-entry-6439.html)。
これもなんかグルーミングのような気がして。
あ、グルーミングって、性加害に関わる言葉のようなので、まあその部分を抜いて、って話なんだけど。
俺自身はもちろん彼らを囲って金を儲けてるわけじゃないし、地位が上がってるわけでもない。
彼らを縛り付けているわけでもない。
むしろそういう姿勢がこの業界においてウチはちょっとのけ者になっている。
役所は目の敵にするし。

ま、それはそれとして、まあ日常の中で彼らを「手懐けている」というのはあるのかもしれない。
少なくとも井上がそう思っているというのは問題だ。
一つ一つをしっかり考えられるように、俺に反旗を翻させられるように、彼らとの毎日をおくっていかなきゃならんな、と思った。








(BGM:New York Dolls「Trash」from「New York Dolls」)
→これが唯一のオリジナルアルバムなんだよな。
色々なバンドに衝撃と影響を与えたバンドだけれど、やっぱすごいなあと改めて。
ビジュアルとかが先行しがちだけれど、こういうバンドって音はしっかりしてるんだよね。
あたりまえだけれど。

kabukiboshuuu.jpg
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「勤勉」の向こう側


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井上たちって、ホントにいい子なんですよ。
子、なんていうのはよくないかもしれないが、まあホントにいい子なんです。
自分がすべきことをしっかりやるし、それが猛暑の元であってもなんとかやっちゃう。

なんなら、数年前、コバなんかは普通に仕事してたんだけど、「ちょっと何か目がおかしいな」と思って熱を測ると38度あったとか。
熱なんかに負けないというか。

まあ、「にじ屋は自分たちの店だ」という自負も彼らにはある。
だから「がんばりたい」という気持ちは大いに評価したいのだが…。

でも熱があるのに仕事を続けちゃうってよくない。
気づいたら死んじゃう、ということもあり得る。
いくらなんでも暑いよ、この作業は中止しよう、という判断も大事。
熱中症になってしまう。
だからまあ、こっちも気をつけてやらなければならないのだが、何にしても自分の身体のことは自分で守る、という基本的なコトは彼らにもわかってもらいたいし、会得してもらいたい。
が、そういうことがなかなかできないので、彼らはそのまま仕事を続けてしまう。

ハンバーガー屋さんでは知的障害者の雇用が進んでいるという話があって、それはどうもハンバーグ部分を45秒で正確にひっくり返してくれるから、という。
ま、適材適所と言えなくもないが、知的障害者じゃなかったら、他の店員とバカ話して45秒を忘れちゃう、ということであるならば、なんだか他の店員とバカ話をする方が豊かな人生のような気もする。

とにかくマジメなのだ。
それはいいことである。
悪いことではない。
が、時にそれは自分の身体が二の次になってしまったり、他人とのつながりも二の次になってしまったりもする。

俺は、マジメが悪いとは思わないが、どっかやっぱり「それだけじゃダメだ」とは思っていて。
暑かったらその作業を放棄する、とか。
時に馬鹿話で仕事を忘れる、とか。
今日は気分が乗らない、とか。

そもそも、彼らは仕事をしたい。
なんなら「帰りたくない」と頑なに主張する。
なんだか調子に乗ってるから、それにかぶせて、ふざけて「もう帰ればいいじゃん」とかって言うと、「帰らないよ~!」と笑って返してくる。
よく他の作業所の話で、朝作業所に行きたくないと親の手を煩わす、みたいな話が正直信じられない。
仕事をしたいっていうか、皆の中にいたい、という感じか。
それがかなり強いので、やっぱ仕事もがんばってしまう。

いや、仕事を頑張るのはいいじゃないか、というのはわかるのだが、それってどうにも彼らの「がんばりたい」に、こっちが甘えてるだけのような気がするのだ。

45秒でひっくり返せるから、というのは確かに勤勉ではあるが、勤勉であるだけならタダの働き蟻と同じではないか。
何のために仕事をするか。
確かに金のためだけれど、家庭の中に閉じこもるのではなく仕事に出ることで社会とのつながりだったり、仲間を作ることだったり、いろいろなことが付随してあるように思っていて。
そこを豊かに考えたいし、そうなると、やっぱ勤勉だけじゃダメなんじゃないか、と。

むしろ、45秒でひっくり返すという仕事は、俺には切ない。
それで会社は安泰なのかもしれないが、それでいいんだろうか。
会社はその「勤勉さ」に甘えて、彼らの他のチカラを、他の楽しみを奪ってしまっているのではないかとすら思う。

俺たちは幸せになるために生きている。
楽しい毎日のために生きている。
苦しいことを乗り越えることも含め、楽しい毎日。
そう考えると、彼らの勤勉さに我々サイドがあぐらをかいてはいけないのではないか、と思うわけです。

勤勉だから○○を黙々とやってくれるだろう、というのは、まあ確かに適材適所だからそういうこともあるとは思う。
もちろんやれることを一生懸命やりきる、というのも彼らの自信になろう。
「得意なこと」をしっかりやらせる、というのは間違ってはいない。
が、一方で、「彼らは勤勉すぎるほど勤勉である」ということを理解していないとやっぱダメだと思うのだ。

バランスといったら、確かにバランスの話かもしれない。
具体的にどうこう、ということを示すことも難しい。
けれども、我々サイドは、いつも彼らは勤勉である、って思ってないといけないと思っている、という話でした。






(BGM:神奈かずえ「ひとりぽっちの村祭り」from「歌う昭和の名女優たち」)
→姉さんはお嫁に行ったからひとりぼっちになりました、さみしい日暮れです。
という。
笛の音、祭り囃子に誘われるのは日本人のサガ。
これまではお姉ちゃんと行ってたのに。
ちょっと状況がわかりませんが、親はいない感じなのかな。
切ない。
時代を感じさせる一作です。

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なかなか難しい~イチマルと井上②


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前に、イチマルが井上に「家に来ないで」ということを言ったという話を書きました(http://superchingdong.blog70.fc2.com/blog-entry-6274.html)。
ま、このイチマルの話を受けて、井上に話す前からこちらサイドもいろいろ反省のやりとりを始めていました。
自分たちが、井上に「イチマルは馬鹿にしてもいい」って伝えちゃってるのではないか?ということですね。

確かに、井上なんかは、どっか「できない人」を見下す態度を取るところがある。
いわゆる障害による「能力」の問題である。
「自分よりできない」という場合は、馬鹿にしてもいい、という殊になってるわけでもないだろうが、どっか「ぞんざい」に扱っているように見える。
こう言うと言いすぎかもしれないが、どっか「何を言ってもいい」という感じ。

でも、例えば井上はミツに対してはそういう態度を取らない。
ミツになにか言って「相手にされなくなったら困る」とでも思っているのか。
恐らく思っているのだろう。
けど、イチマルやモトミは、何を言っても俺との関係は変わらない、と思っているフシがある。

ま、基本的に、どんなに知的に障害が重くても、思いはある。
そこに差はないし、薄いも厚いもない。
現実的に、思いを形にできるか、言葉にできるかの差はあるかもしれない。
でも、だからといって、「コイツには思いがない」などというのはそもそも早計だ。
これが我々の基本スタンスであるのは、まあこういう仕事をしている方はみんなそうだと思うけど。

そういうことを伝えられていない、というのは、やはり残念だ。
というか、力不足だ。

そもそも、井上なんかは表面上しか見ない。
俺とイチマルがふざけているのを見て、それをマネしているのかもしれないが、実際は前リンクにも書いたが、なんやかんやイチマルとの話は成り立っている。
彼の背中を押すこともいろいろしてきた。
そういうことは井上にはなかなかわからない。

だからといって、じゃあ井上がダメだ、読解力がない、と言ってしまうのも違う。
どうやって彼にわかってもらうか。

そもそも、仲間ウチでそうやってバカにし合っているのは本当に悲しい話である。
大事なことは、社会に対して「俺たちをバカにするな!」って一緒に拳をあげるべきなのに、同じことを仲間ウチでやってしまうのはやっぱりどうにも悲しい。
彼らも、店のことやメニューのこと、店員の馬鹿にした対応、なんかについて普段は怒っているのだから、それと同じことをイチマルにやってるじゃん、と。

とりあえず、今これを書いている5月中旬の段階では、まだイチマルが言った、というだけのところで、こっから井上とどうやって話していくか、ということを我々は考えていかなければならない、という段階だ。

そもそも、「馬鹿にしない」とか、「嫌われない」というのは否定語であって、なかなか目標にしにくいのもある。
同時に、かなり抽象的で、具体的な話ではない。
こうなると、井上もお手上げだろう、ということは想像に易い。
なので、最初の時点で、「一度キチンと市丸の話を聞いてから反応したら?」ということは言っていた。
というのは、イチマルが何か井上に対してではなくてもなにか言えば、それにかぶせるようにすぐに馬鹿にしたような反応をしていたからである。

ま、そういう段階なので、まだなにも井上に対しては始まっていない、という段階なのだが、井上がその段階で、この前の機関紙で、この件についてこんなことを書いていて。

おれの中で、同じ事、知っている事聞いている丸がきらいだった。
でも、丸は、朝ごはんでも、色々な所でも話しがしたいのです。だから、おれも、話しを、聞いてやらなきぁなりません。
てきとうでも、話したいだけをしたいので丸にあわせておれたちは、話しを聞いてやらなきぁなりません。
丸の話しは、すべて意味ありません。丸は、話しを盛り上げる力がある笑わせる力があります。みんなの事を、笑わせる力が丸には、あります。そんな丸を、今回、調子にのり、かってに丸たちの家に行ってしまいました。
おれも、会議で言われたの2度目なのでもう後がありません。これ以上、言われたら、おれ自信みんなの信用なくしたくないし、「おれも、だれかをのみにさそえないな?」みんなから、さけられてしまう気がしまいます。


う~む、と。
我々サイドはこの原稿にちょっとかなり頭を抱えたというか、かなり難しいなあ、ということを感じていまして。

結局、どっか井上は、イチマルには中身がない、みたいに思っているんだな、と。
同時に、イチマルじゃなくて、他の人に誘われないことを恐怖しているだけではないか?と。

カズミはこの彼の原稿をめぐるやりとりの中で、「イチマルに対しての上から目線…。ちょっといまは掘り下げて考える時間がないのでまた今度考えようと思いますが、伝えたかったことが伝わってないなあと思って。力不足。「人の思いに強いも弱いもない。」を伝えたい。イチマルの言うことや思いは、自分の言うことや思いより弱い、下である、というのは違うんだよって伝えたい」とやりとりの中で書いていました。

まあ、世の中にはびこる新自由主義的な空気だったり、井上も養護学校でけっこう「能率主義」みたいなことをたたき込まれてはきていて。

いろいろなことがこんがらがって難しいんだけど、俺もそして他の専従の皆さんもどうしようか思案しています。
とにかくは力不足を反省していかなきゃ、ということなんだけど、俺の中ではなんとなくだけど、「好きと嫌いの間、普通ってのがある」というのがなんか糸口になるような気がしたりしなかったりしています。






(BGM:Berryz工房「青春バスガイド」from「青春バスガイド / ライバル」)
→パソコンの中で作ったバックトラックにアイドル風のユニゾンが乗る、という。
けっこう飽きてきてますけどね。
でも、この人たちは老舗なんでしょ?
どれ聞いても同じに聞こえちゃうから、もうオレは歳なのかもしれない。

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「狭かった」


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出雲に行ってきた。
なんでかと言えば、ツノが前から「サンライズに乗りたい」と言っていて、アキが「私も乗りたい!コロナが落ち着いたら行こう!」と決めていたからである。
ツノはあまりスポットライトを浴びることがない感じの位置にいるけれど、彼は彼の強い思いがあって、しかし一人ではサンライズに乗ることはやっぱり彼自身にも不安がある。
恐らく、彼の能力からいって無理ではないのかもしれないが、でもやっぱり一人ではこっちも不安である。
彼の夢を叶えるなら今だ、というのもあったし、そもそもアキの「私も乗りたい」がけっこうツノちゃんと同じくらいのテンションでありまして。
「そりゃそうなれば一緒に行くっしょ」と。
で、俺は電車は苦手なのだけれど、まあ一緒に。

その他のメンバーは色々考えたんだけど、イチマルに声をかけて。
ツノちゃんがイチマルならいいよ、と。
最終的に四人。
サンライズ出雲という寝台列車、22時に出て朝10時に着くという12時間の電車の旅が今回のメイン。
せっかくなので、旅館にも泊まり、ツノちゃんの好きな水木しげるロードにも足を伸ばし、帰りは岡山でちょっと後楽園を散策しながら新幹線で帰路に。

ベストメンバーだったと思います。
やっぱり、旅はどこにいくかよりも誰と行くか、ということもあります。
ツノ、イチマルという、一見自分のコトしか考えていないような感じの二人だけれど、二人になると「あの電車はああだこうだ」と喋っていたりして、まあ電車という共通の趣味があるから成り立つのかな。
「ねえ、ツノちゃん、あの電車はなんなの?」みたいな。
「○○系だよ」とか。
知らんけど。

夕飯も、なんなら昼も朝もビールを飲みながら飯を食って、いろいろといつもは出来ない話も出来た。

「今度は誰と行きたい?」と問えば、「一緒に行きたくない人」が出てくる。
そうなんだ、嫌いなの?と聞けば、「嫌い!」とにべもない。
なんでイヤなの?とか聞いていくと、まあこの4人だといろいろ言われないでも済むからいろいろと掘り下げた話が出てくる。
そして、俺自身も、「なぜイチマルが○○を嫌いか?」が納得できたりもした。

結局、ツノもイチマルも、みんなの勢いについていけない人なんだよね。
イチマルなんかは勢いがあるように見えるけど、あれもどっか「自己防衛」なんだな、というのがよくわかった。

この4日間、とにかくイチマルは穏やかで、一度ちょっと失敗をしてしまったのだけれど、まあ、その失敗については「リオちゃんには聞かれたくない!」と言っていたし、ツノも「そうだよ、リオさんには聞かれたくないよー」と言っていたのでリオちゃんには内緒だし、井上たちにも言わないが、まあウンコの失敗である。
あ、ちなみにこの話は、みんなも誰にも言わないでもらいたい。
ま、彼はそもそもお腹が緩いのである。
トイレ、と向かったのはいいが、途中で…、という。
でも、その時のイチマルは、「ごめん、台無しにしちゃった…」と普通に落ち込んでいた。
彼は彼なりに失敗したことをとても悔いていたし、そのことを無しにするでもなく、キレることもなく、「ゴメン、佐藤さん…間に合わなかったの…」と、それを洗う俺をねぎらってもくれた。
ま、イチマルはトイレに向かったのだし、誰が悪いでもない、というか、まあこればっかりは仕方ないところはある。
「ゴメン、間に合わなかった…」と普通に落ち込むイチマルに、俺もアキもちょっと笑ってしまった。
というか、この言葉はあまり使いたくないが、「温かい気持ち」になった。

だよな、誰だってその失敗はしたくないよな。
その気持ちがなんか、俺にはとても伝わってきた。
そして、誤魔化すのではなくSOSを出したんだから、もうそれでしょうがない。
俺がこうなったときにかけてほしい言葉を俺は彼にかけた。
宿の人にもちょっと迷惑をかけたけど、一緒に謝っておいた。

イチマルは人間くさい人である。
誤魔化したい、ズルしたい、そんなことを隠しもせずにやる。
そして、時にトイレも失敗する。
だから、人はきっとそこに「自分を見て」腹を立てる。
「俺はがんばっているのに」と腹を立てる。

でも、そうじゃないんだ。
それじゃダメなんだ、と改めて思った。
ズルしたい、なんて誰だってそうじゃないか。

ツノもあまりうるさいのは苦手だ。
みんながわーっと盛り上がってるところに入るのは難しい。
でも本当は入りたい気持ちもある。
そう、それって俺たちだって同じじゃないか。
でも、そこに「自分を見て」、人は「彼は能力も高いんだからもっと積極的に入った方がいい」とかなんとか言ってしまう。

ノブや井上、ミツといったところがにじ屋の真ん中だけれど、彼らの「勢い」と「雰囲気」というのは、それはそれで大事だと思う。
彼らは「自分の店だ」と、がんばりすぎるほどがんばっている。
それは大いに尊重したい。

でも、だからどっか「自分はがんばってるのに」と思ってしまうのかもしれない。
そういうのが、ツノやイチマルを追い詰める。
だから、ツノは黙ってしまうし、イチマルは逆に攻撃的になって自分を防御する。

いや、これは専従と言われる健体者サイドも同じだ。
我々だって、やっぱ毎日彼らのためにがんばっている。
今はハトミの介助者が足らないこともあって、週2とかでみんな泊まっている。
こうなると、やっぱ「俺はがんばっているのに」となりがちである。

しかし、「俺もがんばっているのに」という言葉は、イチマルに発してしまえば、「俺だってズルしたいのに」と同じである。
そこに自分を見るから、人はイチマルを否定するのだ。

今回、イチマルもツノもとても穏やかで優しかった。
ツノも時に大声を出してみんなを驚かせるが、そういうこともなかった。
何があっても怒ることもないし(というかそういう場面もなかったが)、こっちがきちんと「穏やかでありさえすれば」、そもそも彼らはムダに防御をする必要がないのだ。
せっかく4人しかいないのだから、彼らが「一緒に行きたくない」と言う人はいないのだから、それはここは穏やかに過ごしたいと俺もアキも思ったし、その日々がとても心地よく、俺も電車は苦手なのだが、楽しかった。
ツノもいろいろな話をしてきたし(ちょっとどういうタイミングなのかは俺もアキも掴めなかったが、でもけっこういつもより話していた)、イチマルはずっと「アキちゃんアキちゃん」「ツノちゃん、あれなに?」と言っていたけど、でも楽しそうだった。

時間ギリギリが怖いイチマルは、新幹線の時間とかに敏感だったが、でも「○○時発だから」「だから、●●時までには岡山駅に戻る」とかキチンと言っていれば平気だった。
それに、いつも新幹線などでは座らずにデッキにいるイチマルだったが、今回はそうでもなく、座ってる時間が長かった。
あれはもしかして、みんなで旅行に行ったりすると、「一緒に行きたくない人がうるさいから」「いろいろ言われるのがイヤだから」逃げていたのかもしれない。

恐らく、イチマルは受け入れてやりさえすれば穏やかに過ごせるのだろう。
だけれど、専従含め、その余裕がないのかもしれない。
だから、彼は時に攻撃的な防御をしなければならなくなってしまう。

いろいろツノとイチマルのことをまたグッと身近に感じられた旅行だった。
にじ屋の云々も大事なのだが、一方でこういうことを積み重ねていきたいと思った。

たくさん旅行にでも、遊びにでも行こうと思う。
なにせ、ツノちゃんには「次の乗りたい電車」がもう控えている。
そして、一緒に行きたいメンバーもハッキリしている。

いいじゃないか、また行こう。

あ、ちなみに、サンライズに乗りたかったツノちゃん。
乗ってみての感想は「狭かった」でした。







(BGM:中村雅俊「心にさわってみれば」from「誰よりも…」)
→なんでしょうかね。
この中村雅俊サウンド全開感。
ミディアムで一見覚えやすい感じ。
でもまあ、忘れちゃう感じ、という。

目の前の段差


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ちょっと前に、「スピーディーにやる」というのをにじ屋で掲げてやってみた、という話を書きました(http://superchingdong.blog70.fc2.com/blog-entry-6177.html)。
冷静に考えますと、市丸たち知的障害者といわれる連中と一緒に働くといった場合、これ絶対にやっちゃいけない範疇のモノなんですね。

というのは、その時にも書きましたが、基本的には彼らは「急げ」とかっていうのは一番苦手なコトなワケです。
イノウエにしてみたら片手が使えなかったり。
カブキも車椅子に乗っていたり。
まあ、人より時間がかかるのが当たり前、というか。
そこを評価にしては「いけない」という範疇だと思います。

かやの木コンサート(http://superchingdong.blog70.fc2.com/blog-entry-5450.html)で歌われた歌詞にありましたが、どっかり座り込んでゆっくりとその人なりの時間の流れの中でやれる仕事、というのが必要なわけで、そこに新自由主義的な「スピード」を導入すること自体、どっかまあ間違ってはいます。
まあ、そういうことはわかっていた上で、でもそれをやった、という話ではあるんですが。

それでもまあ、その後上手くいった。
目論見は当たった、ということになります。

全てにおいて「正しいことをやろう」とすると、にっちもさっちもいかなくなって、結局手が出せない、ということがあります。
そして、障害者運動というか、障害者云々の界隈だと、やってる側の人たちにそれぞれ理想があったりするから、なかなか今を変える手立てが持てない、ということがあって。
「それはどうなんだ?」となってしまうと、やっぱりにじ屋の売上は上がらないまま、井上たち知的障害者といわれる店員の給料は上げられない、という結果になる。
もちろん誰だってそんなことを目指しているわけでもないのに、「スピーディーはダメ」ということになってしまうと、そもそもにっちもさっちもいかなくなってしまう。

というか、そもそもスピーディーが最良の策だったか?というのはわからない。
わからないというか、その時点ではそれしか思い浮かばなかった、というのが正しい。
でも、思いついた中からやるしかなくて、それを選んだ、ということになる。

本来必要なことは、スピードではない。
しかし、そこに向かっていくために、どうしたってそれを求めるしかない、それしか思いつかない、ということはあって。
手をこまねいているよりは、一歩でもなんかやってみることが大事なのではないか、とオレはいつも思っています。

正しいか、間違っているか、というのは歴史が証明することで、生きている我々が断じることではないように思います。
いや、今の自分が正しい、と思うことはあるし、それはそれでいいんだけど、それを団体として「正しいから」というのはちょっと怖い。
とにかく団体、集団としてしなければならないのは、今の問題を克服する、今目の前にある段差を越えるための方法論である。
その先に、各々が考える正しいに向かっていけばいいわけで、とりあえず目の前の段差を越えなければ転んでしまう。
いや、転んでもいいのだけど、そこから立ち上がろうとすれば、それは段差を越える前よりも大きな段差を越えなければならなくなる。
時間があればそれもいいが、後ろからライオンが追いかけてきてたらどうか!?
…って、その例えが正しいかどうかはわからないが、井上の給料待ったなし、という状況で、やっぱ目の前の段差は越えたい。

そんな時にはやっぱりいろいろな他のところの取り組みを見てみたり、といった勉強が必要になって、そういうことをして、ウチにあう方法を考える。
そうやって毎日を変えていく、毎日を作っていくことをずっと繰り返すわけだ。
その先に何があるか、なんて今はわからないけど。
…って、なんかの歌詞みたいだけども。

スピードという課題は、恐らく正解ではない。
けれども、それによって、まあ段差を越えかけているようには思う。
この先、どういう段差が、壁が立ちはだかるかはわからないが、そしたらまたその壁を越えることを考える。
その時に、「それは正しくない」「正しいのか?」みたいな論議もしたらいい。
しながら、しかし、今の段差をどう越えるか?を同時に考えなきゃならないと思う。

霞を食って生きているわけじゃないわけで、志では飯は食えない。

ま、スピードはどっかでまた修正していくことになるだろう。
テーマの中から消えていくかもしれないし、消えていくべきだろう。
つまりは、「その人にあったスピード」という意味なのだから。
それが結果的に「スロー」であることは何ら問題はないのだから。

ずっと先にあるモノばかりを見ていたら、やっぱり足下を取られる。
今の時点で必要なモノを、怖がらずに実践すべきだ、とオレは思う。
必要なモノというか、「思いつくモノ」と言った方がいいか。
「とりあえずこれでいこう」みたいなことだよな。

「小異を捨てて大同につく」なんて言葉もあるが、いやなにも大勢の支持する意見に従う必要はないが、小異をまず越えなきゃならん、ということはあるような気がする。

てなことで。
選挙も近いですが、野党の人たちもそういう気持ちで取り組んでもらえたら、と思いますよホント。
崇高な志より、今の政権倒してくれよ。







(BGM:MeloVia「KPOPアイドルになりたい」from「KPOPアイドルになりたい」)
→なんかヘンテコな感じなのよね。
コンセプトも曲の感じも、歌い方も全部ヘンテコだなあ、と思ってネットでちょっと調べてみたら、そもそもちょっと面白い人だった。
好き勝手にやってる感じというか、すごいなんか憧れるところがありますね。

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