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スーパーちんどん・さとう

Author:スーパーちんどん・さとう
ちんどん太鼓担当

@SMChingDongSATO twitter

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男が死んでいくときに (創作)


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俺はけっこうモテていたと思っていた。
けど、今改めて考えると、自分にちょっとなびいてるというか、好意を持ってくれている人を見分ける嗅覚があったんだと思う。
そこを一押しすれば、大概の女は俺と寝た。

簡単なことだった。

けれど、自分になびいてる女をモノにしてしまうと、正直、もうそれはそこで終わり。
愛を感じることもなかったし、もっと言えば、自分の経験人数を増やすためだけのコマで、それで俺は自分はモテていると勘違いをしたかったんだ。

一度寝た女と、また寝るのは、それは簡単なことだし、性欲のはけ口としては毎日のように利用した。
それだけのことだから、その女とは一緒に愛をはぐくむ気は全くなかった。

もっと言えば、自分が望む女性じゃないんだ。
あくまで、向こうが俺になびいてるから。
もっといえば、なびいてくるそんな女が疎ましくもあった。
でも、性欲は彼女を必要としていたし、それ以上に、「俺はモテているんだ」という幻想のために彼女は必要だったのだ。

まあ、若い頃はそれでもよかった。
でも、広い世界に出ると、自分よりすごい人はたくさんいて。

自分になびく女も少なくなる。
これまでだったら、「この女、俺になびくな」と思った女も、俺にはなびかなくなる。
俺は、そこで「俺はモテないんだから」「もっと男を磨くか」とか、いやいや、そうじゃなくて、自分がもっと愛す人を探すべきだった。

いや、でも、自分が愛する、ってことがもうわからなくもなっていた。
俺は誰が好きなのか、好きってなんなのか?

きっと、「俺はモテるんだ」を捨てればよかったんだよな。
あんな女と寝た、あんな女と付き合った、そんな武勇伝など、よくよく考えれば、今の幸せには何の意味もない。

今になってそれに気づいても、もう遅かったんだ。

俺は、「あの女をモノにしたい」と思っても、その女にチャレンジすることができなくなっていた。

傷つくのがイヤだったんだ。
「あなたとは寝ません」と言われるのは俺のプライドが許さなかった。

そうなった時、俺は、唯一俺になびいてると思われる女に手を出してしまった。

それは、手を出しちゃいけない相手だった。
仕事上も、日常のことを考えても、それをしちゃいけなかった。
もちろん、その時、愛を感じていたわけじゃなかった。

けど、「こいつなら、俺のそばにいてくれる」と思ったんだ。
それは、今考えれば、愛というモノなのかもしれないけど。

でも、それは俺の理想ではなかった。
だから、彼女には腹を立てることが多かった。

本当は自分のプライドが邪魔なだけだったのに。
俺は彼女を責め立てたりすることが多くなった。

それでも、まあ最初のウチは彼女はついてきた。

でも、十年もたってしまえば、彼女も言い返してくるようになる。
それが俺には腹立たしくて、ケンカになった。

でも、彼女がもうこの関係をやめる、と言い出すと、俺は焦った。

彼女に出て行かれたら、俺の全ては終わってしまう。
そんな気持ちにもなった。

俺は自分を騙して彼女と付き合っていたんだ。
彼女のことも騙していた。

そして、彼女を騙している、ということを自分のプライドの礎として、彼女との関係を続けた。
ごめんと謝りもした。
口車に乗せて、一緒にいようと言った。

「口車に乗って、バカが」、と思うのが、俺の中での精一杯の抵抗だったんだと思う。
そうやって、彼女を馬鹿にすることが、俺を支えてくれてきた。

でも、だからって、二人の関係がどうなるもんでもない。
俺は都合よく彼女に甘えたい時には甘え、しゃぶらせた。

でもね、今になって思うんだよ。
彼女、それ、わかってたよね。

わかってたから、そんな俺が哀しくて、付き合ってくれてたんだよな、って思う。

愛ではない。
愛ではなく、哀してくれたんだ。
彼女の長い時間の人生をかけて。

ありがとう。
本当にありがとう。

そして、今になって思うよ。
俺は君を愛していたような気がする。






(BGM:ザ・スウィング・ウエスト「雨のバラード」fromYOUTUBE)
→ボーカルに湯原昌幸さんを配する名バンドですね。
これね、とにかく演奏がイイし、歌が上手い。
やっぱ音楽って強弱だよね、という。
カッコいいですよ、スウィングウエスト。
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専従募集


お前、マジックテープのサイフ使ってんの?
お前の家に行くと、靴下にご飯がくっつくんだよな。
今年も入部希望者がいなかった。
え?割り箸洗って使うの?
俺って、13金で最初にコロされる感じの立ち位置だったんだ…。
ごめんごめん、君、同じクラスだったよね。
お前、ウチに来るといっつも姉貴の洗濯物見てるよな。
猫まで俺をバカにすんのかよ。
私とのドライブの時くらい、子どものおもちゃはトランクに入れていてよ。
私の部屋のカギは預けてあったけど、心のカギまでは渡してないのよ。
小銭はおろせないって、今はこの残高800円をおろしたいのに。
お前のウエストバック、なんでも入ってるんだな。
明日朝になったら、世界が終わってればいい。
屋上から毎日あなたの姿を見てた。
出番のないデカイチンコより、毎日出番がある小さいチンコ、どちらがいい?ただし小さい方は毎日落ち込むことになる。
全米が震撼するほどのしなやかさ。
体育館倉庫で二人っきりになった。
ファーブル緊張期。
お前の話、「基本的に」が多すぎるよ。
あなたと彼女のことを、世界中が「幸せな二人はどこだ?」って笑顔で探してる感じ。
俺の母ちゃん、俺が子どもの時、UFOにさらわれた。それから帰ってこない。
あなたをつなぎ止めておきたくて、こんな寒空の下で必死にフェラチオをしてるのに。
性欲よ、なくなれ!。
イオンってすげえ明るいんだな。
週末の予感。
マッチの遺骨事件のこと、まだ追ってるのか?
ほら、南の空に母船が浮かんでるでしょ。きっと私を迎えに来たのよ。
あなたが来るかもと思って誘いを断ってたら、友だちがいなくなっちゃった。
お前のペンネーム「起きた掃除」なんだって?
内弟子をとりたいって、お前、普通の会社員じゃん。
着の身着のままの木の実ナナを昨日見た。
ホッキ貝勃起。
明日、俺は予言するだろう、と毎日予言する。
崖の上のポニョっとした女。
抱腹絶倒、満腹中枢、非難殺到、高校生。
もし俺が映画「転校生」の主役だったら、一日中オナニーするだろう(予言)。
今度また会おう、ってのがただのご挨拶だってことくらい俺にもわかるさ。
死んだおじいちゃんが毎晩北枕で寝てる。
息子にアレクサンダーなんて名前をつけるからですよ、お父さん。
ゲートボーラーあらし。
いや、違うんだ。起きたら戦国時代にタイムスリップしてたんだ。それで遅刻したんだって。信長に斬られたところで現代に戻ったんだって。
お前、ずっとジャイアンツ白田って言ってるけど、俺、ジャイアント白田だから。
風の谷のウマシカ。
今日こそは、って思ったのに…。
え?この割引券、平日は使えないの?
悪魔「お前を浪人にしてやろうか」。
お前、サッカー部の連中から事故物件って呼ばれてるぞ。
木の下で眠る。明日こそ人に会いたい。
都合のいい女にはなりたくなかったのに、「都合のいいときに来てね、いつだって待ってるから」、って言っちゃった、わたし。
俺はモテる男だと思っていたのに、一歩外に出たらすごい男はもっといた。
寝ちゃいけないお前と寝てしまったあの日から、俺はお前にイラついている。
砂を噛むような思いはゴミ箱に捨てた。
全米が震撼するはしたなさ。
あの入り口に立ってる用心棒をぶっ飛ばして中に入りたいところだが、かわいそうなのでやめておく。で、うちに帰るとする。
くたびれた雑巾のようになって家の前の自販機に座る。毎晩。
スマホくらい私の言うとおりに動いてよ。
あの、毎日受付に座ってる女性ね、長年、ガンに冒された旦那さんの看病で毎日病院に通っていた奥さんなんだ。旦那さんが亡くなってからも、毎日あそこで座ってる。
お前なんかいなくたって平気、っていつも言ってるのに、実際にお前が出て行くというと俺は必死で止めてしまう。「もう殴らないから」って。
なんでお前、カーラジをカーレディオって言うん?
携帯電話がなかったときの方がずっと自由だった。
毎晩コンビニに寄る。何も買いたくないのに。
西部開拓時代の偉大なお父さんが集まる東京チャールズコレクション。
え?このキャストだと、石橋蓮司さんが黒幕間違いなしだろ。
給料13万休みなし。なんのために生きてるのかわからなくなる。
あなたは土日は私のところには来ない。
荻野目洋子さんがバブル景気を作ったわけじゃないんだってば。
特典映像って、そんなに見ないよな。
一人はのっぽであとはカビ。
「悩める中年さんからいただいたリクエストです。キロロの未来へ」
お前の髪型、胞子みたいだってみんな言ってるぞ。
このジャージとサンダル、かっこいいだろ?(ヒョウ柄)。
そんなにナーバスになるなよ、俺のシナプス。
ゴミの日に宝物を捨てる。
明日、おまえんちの実印持ってこい。
昨日の夜中、ウチに来たんだよ!恐怖新聞!ホントだってば!
アナと雪乃丞(ドリフのバイのバイのバイ)。
わたし、大人になったら、催眠術師になるの。
今日一日、誰とも話さなかった。
「明るい生き方教室」に通う毎日。
バカバカバカ!もうあなたったら!。
幼稚園児の時は、先生のスカートめくれたのになあ。
タイムストップモノってさ、あれ、ホントは時間止まってないよな。
お前、野村だからノムさんな。
道行く恋人同士に「アベックひゅ~ひゅ~」って言う男を見たよ。
おいおい、カラシニコフって、辛子の種類じゃないんだってよ。
私のスケジュール帳は真っ白。
スー&サイド。
セメダインをビニール袋に入れてるだけですってば。
俺、盲腸散らしたんだ。
飲んでも飲んでもなにも消えてくれない。





(BGM:島倉千代子「愛のさざなみ」fromYOUTUBE)
→Aメロのバックの「わっわ~」っての、うるさい…。

「まるまって」


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ちょっと昔の原稿が出てきたので。
機関紙の連載で、書いた創作モノ。


 また、彼女のいる人と寝てしまった。
 寝息を立てて、私の隣で向こうを向いて寝ている男は、後輩の彼氏だ。
 酒の勢いも、あった。
 正直、男に抱かれたかったのかもしれない。
 でも、私はきっと、この男のことを好きではない。

 毎晩見慣れた真っ暗な部屋の天井をながめながら、私は、どうしてこうなったのかをもう一度考えた。
 私には、この部屋に時々やってくるこの男ではない、男がいる。
 その男には遠距離恋愛でつきあい続けている女がいる。
 なのに、いつも私は、その男を部屋に上げてしまう。
 コトが終わった夜中に、その男の携帯が鳴ることがある。
 男は布団から出て、台所の隅にいって、小さな声で電話に話をしている。
 きっとその彼女だ。
 だから私は、寝たふりをしてしまう。
 ちいさく、まるまって。

 そういうとき、私は、いつもちいさくまるまっちゃうみたい。
 なんでか、って思っていたら、この前テレビで飛行機事故のことを特集していたのを見て、納得した。
 飛行機事故なんかで、ちいさな幼児は助かることが多いという。
 それは、下手に受け身をとろうとしたり、もがいたりするのではなく、自然と胎児のような形にまるまるからだって。
 そう、その形は、きっとショックを和らげてくれるんだな。

 その遠距離男が今日、この部屋にやってこないことは、わかっていた。
 だって、彼女が東京に戻ってくる日だから。
 そうだった、だから、飲みに行ったんだった。

 最初に私が身体を許してつきあった男は、すぐにカッとなる男だった。
 ちょっと私が仕事場の飲み会に行って携帯に出なかっただけで烈火のごとく怒った。
 いつだったか、そんな飲み会から帰ると、その男の車がうちの前に駐まっていた。
 ああ、やばいな、と思った。
 私が近づくと、その男は運転席から降りてきた。
 金属バットを持って。

 その後の記憶ははっきりしないけれど、結局その男は私の悲鳴に驚いた近所の人が取り押さえてくれて、捕まった。
 私は引越をし、職場を変え、新しい生活をこの部屋で始めた。

 新しい職場といっても、ただの派遣の事務だ。
 だからどこに行ってもそうそう変わらない。
 毎日、残業をするでもなく、私は正社員のあいだをぬって五時過ぎには会社を出る。
 時折、飲み会があったりはするけれど、華やかな女性社員や派遣社員には、たくさんの若い男の社員が集まってはお酌をしているけれど、私はどっちかというと、そこからは外れている。
 私よりも十くらいも年の離れた課長なんかが、彼氏はいるの?なんて聞いてくるくらいだ。
 ポマードのにおいと、酒に酔った中年の素行に、いつも辟易して部屋に帰る。

 華やかな女性社員は、私を「顔の作りはすてきですよ」というけれど、それって、イけてない、ってことだよね。
 いまさら化粧品売り場に足を踏み入れるのも、一人じゃなんだか気が引ける。
 そうやってるうちに、なんかしわも増えた気がする。

 私、いつも来るあの遠距離男と別れたいな。
 あ、そうかこの今隣にいる男が、後輩と別れて私のところだけに来てくれれば、私、別れられるんだ。
 もしかして、この地味な私を誘ってくれたということは、もしかしたら、この男は元々私にちょっと気があって…、うまくいくなら後輩と別れたいと思っていたのかもしれないな…。
 たくさん舐めてあげたし…、私から離れたくないって、思ってくれてないかな…。

 …。

 …と、そんなことを考えていたら、いつの間にか眠ってしまったらしい。
 男が先に起きていた。
 そして、私にこう言った。
 「あのさ、いろいろいっぱい考えたんだけれど、あなたのこと、僕、友だち以上にやっぱり思えないから…、ごめんね。」
 ああ…。
 いっぱい考えたんだ…。
 …昨日考えた「このままここにいて」、なんて台詞言っちゃったら、この男のいっぱい考えた「一晩限りにしよう」って台詞、台無しにしちゃうな。
 私は、なんだかそれが悪い気がして、昨日の晩に考えたことはなかったことにして、背中を丸くして、こう男に言った。
 「うん、私もちょうどそう思ってたんだ。」

 


(BGM:谷村新司「三都物語」from「21世紀」)
→わあああ~CMで聞いたことある!
ここまでサビがハマッてると、なんかAメロの付けたし感がスゲエ…。

恐怖 (創作よ)


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私は今、女房の股間を拭いている。

彼女は、失禁をしても、そのまま家の中を歩き回ってしまう。
だから、気づいた時に、すぐに服を着替えさせ、股間や足を拭かなければならない。


数十年前、私と彼女は、社内恋愛の末にゴールインした。
社内のムードメーカー的存在だった彼女を射止めたオレを、同じ課のなかまたちは大いにからかってもくれたが、大いに祝福もしてくれた。
ちょっと晩婚だったこともあったのだと思う。
オレと彼女はその時もう30をとうに過ぎていた。

小さいながらも郊外に家を建てた。
子どもが生まれ、猫の額ほどの庭だったが、子ども用のブランコを置いてみたりもした。

幸せだった。

夏の日が照りつける庭で、子どもと女房がビニールプールで遊んでいるのを見るのが好きだった。
穏やかな日には、近くの公園で弁当を持って三人で座ったりもした。

今思い出せば、それらの日々はとても暖かく、でも、セピア色にも見える。


どこでどう歯車が狂ってしまったのだろう。

何があったわけじゃない。
事件はなにもなかった。

子どもが中学になって女房も働くことになった。
彼女がやりたかった、輸入雑貨の店を友人たちと開くという。

私は、最大限、応援しようと思った。
家事も分担した。
彼女も、私が遅い時などは帳尻をつけて家事をやってくれた。
もちろん、娘も協力をしてくれた。

本当にできた娘で。

だから、何があったわけじゃないんだ。


娘が大学に入る頃、私も独立した。
仕事は順調だった。

けれど、子どもが大人になっていくにつれ、家事そのものの負担は減っていく。
ごはんをいちいち作らなくても、子どもは自力で何とかする。
バイトだ、飲み会だと、友達とも仲良くやってるらしい。

そうなると、私たち夫婦は特に会話を交わさなくても生活が成立するようになった。

私の仕事は夜間に打ち合わせだったりが多かったから、昼まで寝ていたり、そうすると、もう女房は出て行った後。


なんだか、互いが互いを必要としていないことに気づいてしまったのかもしれない。
仕事の愚痴も、彼女に話すこともなくなった。

よくよく考えてみたら、女房にはイヤな癖があった。
掃除がうまくできない、部屋の中はけっこういつも荒れていた。
新聞は散乱していたし、ホコリがあっても彼女は気にしない。

それでも、そういうもんだ、と思っていたけど、実は自分はそれはイヤだったな…。
そう思ってしまったら、あとは堰を切ったように、いろんなことが浮かんできてしまった。

彼女がすぐに「値段のことをいう」のも、イヤだった。
「これ高いよ」「いくらなの?」というのが、彼女の口癖だった。
子どもにもそれをいうのがイヤだった。

一度考え出すと、彼女と話さない毎日がありがたく、家で遭遇してしまうたびに、なにか二人の間に一枚膜があるような錯覚にとらわれた。


ある日、オレは決心をした。
もう、一緒に暮らす意味がない。
人生80年というではないか。
お互いにその方がいい。

彼女にそのことを話すのに、ずいぶん勇気がいった。
でも、それを話すと、彼女も私と同じようなコトを言った。
「どっちが言い出すかな、と思ってたんだ」とも。


そして、二人で決めた。
今すぐだと、子どもの就活とかに影響があるかもしれない。
だから、子どもが独立して、仕事を始めて、落ち着いたら離婚しよう。
おそらく、あと5年くらいだろう。

それからは、逆になんか彼女とも普通に話せるようになった。
彼女も溜めていたモノをはき出したようにスッキリしていた。


そして3年ほどがたった頃。
あと二年。
彼女はちょっと行動がおかしくなった。
忘れ物をする。
モノの場所が分からない。

どうも仕事でもそうらしく、彼女の仕事仲間から「ちょっと病院に行った方がいいかも」と言われた。

病院に行くと、彼女は若年性認知症だという。
そして、その症状は、一気にそこから加速した。


今日で二人が決めたあの日から5年。
予定通り、娘は大きな企業に就職が決まり、今は就職先の隣の県で一人暮らしを始めた。

けれど、今、女房はもう、私のことがよく分からなくなってしまった。

時々は思い出すけれど、それは長続きしない。
二時間もすると、「誰だっけ」という顔をする。
そしてまた思い出す。


失禁がはじまり、彼女の股間を拭くようになって、そのたびに、私は彼女を殴りつけたくなります。
でも、長年、形だけでも一緒に暮らしてきたという情がそれを止めます。


私は今、出口をなくしてしまったような気持ちで人生を生きています。





(BGM:「恐怖の人間カラオケ♪サウスポー~迷い道~与作~絶対絶命」fromYOUTUBE)
→覚えてますね、これ。
こんなのあったわ。
今聞くと、ちょっと笑えないかな~。
面白くしようとしてる感じの声がちょっとイタイ…。
でも、当時はおもしろかった。
実際、中学の時になんか文化祭とかでやった気がする異邦人。

我が輩はクマのヌイグルミである。名前はまだない (明日のライブ新曲のある意味プロット・創作よ)


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さあ、みんな。
オレはクマのぬいぐるみだ。
布で出来た皮膚で生きてきた。
誰かに動かしてもらわなきゃ動けない。

オレは桃子が大好きなんだ。
桃子はとてもいい匂いがする。
抱かれると、落ち着く。

それに、いじめっ子の籐吉どもがオレを踏みつけたら、助けてくれる。
だから、オレは桃子が大好きだ。

オレは学童保育所というところにいる。
桃子も、そして憎き籐吉たちも、ここに夕方に通ってくる。

でも、最近、桃子はオレと遊んでくれなくなった。

数年前までは、オレを子どもに見立てて友達のノゾミたちとごっこ遊びもしてくれたけれど、今は通りすぎる時にアタマをなでてくれるくらいになってしまった。

オレはもう時代遅れなんだと、誰かが言ってた。

そう、オレはお婆ちゃんが作ってくれた布で出来たぬいぐるみだ。
今流行のキャラクターでもなければ、細かい部分は動かない。

よだれかけも薄汚れてしまった。
いや、ともすれば、脇の下はちょっと綿が出ている。

籐吉たちは、その綿を引き出そうとしたりするから、オレはキライだ。
でも、桃子は籐吉たちからオレを取り上げて、綿を指でギュッギュともう一度深くつめてくれる。
その時、オレは得も言われぬ気持ちになる。

桃子の指が、オレの中に入ってくる、その瞬間、そしてその指が出入りする時、オレは天国に行くような気持ちになる。
オレも、桃子に入りたい。
そして、互いに出入りして、二人で天国に行きたい、と思う。

でも、オレは自分で手を動かすことはできないんだ。

そして、そんなとき、桃子はすぐにオレをいつもの棚に戻すと、籐吉たちを追い回しに行く。
きっと、籐吉を叱ってくれてるのだと思う。


ある日、桃子は誰よりも早く、この教室にやってきた。
そして、久しぶりにオレを抱き上げて、俺の目を見て言った。


ねえ、クマくん。
私ね、籐吉君のこと、好きなんだ。

なんか、いつもクマくんが藤吉君たちにいじめられてくれるから。
わたし、なんか、その藤吉君たちを追っかけたりして、なんか楽しいんだ。

ありがとう、クマくん。


…え?。
やめてよ…。
やめてよ桃子。


今日ね、藤吉君にバレンタインのチョコあげるんだよ。
ああ見えてね、藤吉君、もてるから。
こっそり渡したくて。
早く来て、って言ったの。
もうすぐ来ると思う。
応援…


だめだ、桃子。
もう、だめだってば。
それ以上、言わないで…。
オレ、オレ…。

オレには桃子しかいなかったのに!

神様!オレを動けるようにして!
オレを喋れるようにして!
お願い!
一生のお願いだから!




…さて、どうなったと思う?
あははは。
その通り。
神様はオレの願いなど聞いてはくれなかった。
そりゃそうだ。
オレ、ぬいぐるみだもん。
あははははは。
桃子はその日、真っ赤な顔をした藤吉と手をつないで帰って行ったよ。

で、オレはまだここにいるってわけ。
いくつかの季節が巡って、桃子も、藤吉もいなくなって、また新しい子たちが来た。


そして最近は、もう何も感じなくなっちゃった。
隣のキャラクターのぬいぐるみと同じように、何も考えなきゃ、悲しいことも起きないんだってわかったから。


オレの気持ちなど、誰も知らないし、誰にも伝わらない。
せめて、一人でも、俺の気持ちが分かってくれる人がいたらなあ。
オレにも気持ちがあるって、分かってくれる人がいたらなあ。

でも、そんな人はいないから、死ぬこともできないオレは、今日も死んだように生きてる。
いや、今日がもう今日だったのか、昨日だったのか。
作ってくれたお婆ちゃんのことも、桃子のことも、最近はよく分からなくなってしまった。




(BGM:爺-POP from 高知家 ALL STARS 「高齢バンザイ!」fromYOUTUBE)
→まあ、高齢化社会ですよ。
高齢者ががんばればいいんじゃん、という感じなんですが、ちょっとこの曲は歌詞の哀愁があれだな…。
もっと突き抜ければよかったと思うけど、大阪のオバチャーンのテーマに比べると大人しすぎる!

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