FC2ブログ

プロフィール

スーパーちんどん・さとう

Author:スーパーちんどん・さとう
ちんどん太鼓担当

@SMChingDongSATO twitter

Calendar 1.1

<
>
- - - - - - -
- - 1 2 3 45
6 7 8 9 10 1112
13 14 15 16 17 1819
20 21 22 23 24 2526
27 28 29 30 31 - -

全記事

Designed by 石津 花

カテゴリ

最新記事

最新コメント

リンク

検索フォーム

RSSリンクの表示

ブロとも申請フォーム

最新トラックバック

QRコード

QR

集合写真


【スーパー猛毒ちんどん動画】
スーパー猛毒チャンネル  ★  YOUTUBE
知的生涯PV  ★  知的生涯ライブ動画他

【リンク】
スーパー猛毒ちんどんフェイスブック  ★  虹の会本部HP
虹魂的障害者自立生活  ★  虹の会本体ブログ
ミツのホッサ日記PLUS  ★  ツイキャス!!

虹の会では、専従職員を募集しています。社保完。詳しくはこちら


kaijosha.jpg


(創作です念為)


よく行っていた古本屋がある。
街によくある小さな個人でやってる古本屋である。
そこでエロ本を読むのが好きだった。
けっこう通っていたので、店員も顔なじみであった。

ある日、「今日は台風が来るから、もう閉めるよ」と言われ、店員と一緒に店を出た。
その店長は、「メンタルの状況もよくないんだ」と言った。
「低気圧だと思うんだよね。こういう日は気持ちが下がっちゃうんだ」と。

まだ雨は降っていなかったが、風は吹き始めていた。
「この前、ヘンな本が持ち込まれてさ」と駅に進む道すがら店員が言った。
ヘンな本、という言い方に俺は興味を惹かれたので、どういう本だったのかたずねた。

いや、エロ本なんだけどさ、ダンボールにいっぱい。
でも上にのっかってたのが見るからに古かったからさ、買い取れないって言ったら、買わなくてイイから、ってダンボール置いたまま出て行っちゃってさ。
困ったよ。
ゴミ捨て場じゃねえって。
いらない本を置いてかれたんじゃ、狭い店内どうしようもないからさ。
追いかけたんだけど、もう脱兎の如く逃げるわけ。

俺は「脱兎の如く」という言い方に、この人は本当に本が好きなんだな、ということを感じた。

もう店をそんなに無人にしておくこともできないからさ、しょうがないからあきらめたよ。
で、入り口に置かれたままになったダンボールを開けて中を見たワケよ。

ここで店員は深くため息をついた。

そしたらさ、上の数冊はエロ本なんだけど、その下はレコードだったんだ。
見てたらちょっと趣味のモノもあったからさ。
これはラッキーと思って引き抜いたらさ、レコードジャケットの中にレコードが入ってないんだ。
で、紙が入ってる。

俺は興味をそそられた。

レコード盤と同じくらいの大きさに丸く切ってあるんだわ。
その真ん中アタリにさ、写真が貼ってあるんだよ。
それがさ、別になんてことのない写真なんだ。
集合写真みたいな。

え?どこで撮られたもんなんですか?と俺はたずねた。

いやねえ、たぶんどっかの温泉とかだと思うんだわ。
けっこう古めの写真でね。
昭和の社員旅行みたいな感じなんだけど。

なんすかそれ?

わかんないんだよね。
で、他のレコードも見たんだけどさ。
そしたら、そこにもレコード盤は入ってなくて、今度は三角に切ってある紙が入っててさ。
そこにも写真が貼ってあるんだ。
どのジャケットにもレコードは入ってなくて、紙が入ってて、まあ紙は三角だったり四角だったりはするんだけど、どれにも真ん中アタリに写真が貼ってあるわけ。

集合写真なんですか?

そうなんだよ。
同じ人たちかどうかもよくわからないんだけど、まあほら、集合写真って一人一人は小さいからさ。
よくわかんないんだけど。
でもまあ、背景はいろいろなわけ。
温泉ぽかったり、別になんてことない中華屋さんの前とか、神社の前とか。

ちょっとなんか意味わかんないですね。

そうなんだよ。
意味がわからない。
ってか、捨てればいいじゃん、そんなの。
なんで俺のところに持ってきかなあ。

その持ってきた人が作ったんですかね、一つ一つ紙切って。

どうなのかなあ。
でもその彼は若かったからさ、この写真は彼のモノじゃないと思うんだよな。
もっと古い感じの写真だから。

親のアルバムから抜いた、とか?

まあ時代的にはそんな感じなんだろうけど…。
な?意味わかんないだろ?。
この紙をさ、俺にどうしろって言うんだよなあ…。
でもなんか捨てられなくてさ。
とりあえず店の奥に置いてあるんだけど…。

だるそうな顔をした店長はそう言って黙ってしまった。
俺もここで無言になってしまった。
あまりにも手がかりがない話で、お互い、どうにも推理のしようがない。

ちょっと歩いたところで、店長は、「ま、俺ここから電車乗るから」といって、駅の構内に消えていった。

と、店長の背中を見送った時、気づいた。
店長の背中には、丸く切り抜いた紙が張り付いてた。
一瞬息を呑んだ後、あわてて呼びかけようとしたが、店長はもう雑踏の中に飲まれていた。

そこで背筋がゾッとした。
あわてて俺は上着を脱いで背中を確認した。
俺の背中には1枚の集合写真が張り付いている。

その集合写真に写ってる人の顔は、どれも全て一様に笑って俺を見つめていた。





2020もち

01_20191209110145666.jpg

jr.jpg

(BGM:Lucky Strikers「シェリルブランドー」from「心燃会」)
→いや、アルバム名が熱い。
このトラックはなんだかカッコイイロック。
なんでしょう。
オールドスタイルでありながら、どこかブレイクがいい感じだったり、間奏も凝ってていい。
スポンサーサイト



恋多き女 (創作)


【スーパー猛毒ちんどん動画】
スーパー猛毒チャンネル  ★  YOUTUBE
知的生涯PV  ★  知的生涯ライブ動画他

【リンク】
スーパー猛毒ちんどんフェイスブック  ★  虹の会本部HP
虹魂的障害者自立生活  ★  虹の会本体ブログ
ミツのホッサ日記PLUS  ★  ツイキャス!!

虹の会では、専従職員を募集しています。社保完。詳しくはこちら


専従募集


(創作です念為)


私を好きだと言ってくれる人と付き合ったりもした。
とは言っても、そこそこ浮気もしたりしていた。
きっとセックスが好きだと思うし、セックスに至る「ドキドキ」がとても私は好きなんだと思う。

自分で言うのもなんだけど、そこそこモテたし、浮気を承知で近づいてくる人もいた。
お互いに後腐れがない分、私はその「ドキドキ」に身を任せて寝た。
とはいえ、そんなことばかり繰り返しているのは自分がみじめになったり、後になって「しなきゃよかった」となることもある。
やっぱり、品行方正な女の子の方がイイ。
男にとってじゃなくて、自分もそういう女の子ではありたいとは思っていた。

でもまあ、「ドキドキ」にはかなわなかった。


なんとなく適齢期になって結婚して、なんとなく「ドキドキ」からも遠ざかって、最近、思うことがあって。

私、「ドキドキ」を愛してはいたけれど、その相手を愛していたんだろうか?。
いや、浮気だけじゃなくて、そもそも付き合っていた人のことを愛していたんだろうか。
今の彼も。

人を好きになるって、どんな気持ちなんだろう。
狂おしいほど、眠れない夜のことだろうか。
その人のことを思って、自分が犠牲になることだろうか。

私には、そんな夜があっただろうか。
犠牲になっても彼には生きていてほしい、と思ったことがあっただろうか。
今も、あるだろうか。


楽しいセックスはあった。
身体が合う、とか言うけど、そういう人はいたし、付き合ってもいた。
耳元でささやかれるだけで準備が出来ちゃうほどのセックスだった。

でも、その人のこと、愛していたんだろうか。

愛ってなんだろう。
恋ってなんだろう。

そうね、彼が浮気をしていて、怒り狂ったことはあった。
でも、そんな時、私は他の人と浮気をして憂さを晴らしていたような気がしてきた。
あのまま、まっすぐ彼に怒りをぶつけていたら、どうなっていたんだろう。

よくわからない。
でも、そうしたらよかったと、なんとなく今は思う。

なんでまっすぐ彼を思い続けられなかったんだろう。
彼に挑めなかったんだろう。


私を安定させてくれて、私を自由にさせてくれて、時々一緒にいて笑えればいい。
それはそうなんだけど、別に、それはこの人じゃなくてもいいんじゃない?
アノ人じゃなくてもよかったんじゃない?
その人を、私は愛しているんだろうか?

いや、あの時、違う選択をしていたら、今どうなっていたんだろう。
なんであの時、私は首を縦に振らなかったんだろう。
あの時は、なんで首を縦に振っちゃったんだろう。

恋だった?
いや、恋になりそうだったから?


失恋がイヤだったのかな。
恋をするのが怖かったんだろうか。
まっすぐ立ち向かって、ボロボロになるのがいやだったのかな。
かっこよくやり過ごしたかったのかな。
ボロボロを人に見せたくなかったのかな。

この人といたら幸せになれる、というのは、愛じゃないのかな。
打算なのかな。
平坦な人生が私の願いだったんだろうか。
それは愛なんだろうか。

今になって、波風が立ってもいいから、二人を結ぶ赤い糸だけを信じられるような恋をしてみたかったな、って思う。


明日になって、もし、彼が違う人になっていても、私はそれに合わせられちゃう気がする。
昔のアノ人になっていても、なんとなく波風立てないように暮らしちゃうかもしれない。

まあ、今になってそんなことを言ったって、もう遅いわね。
もっと早くに気づけばよかったな。

一生の相手だと思っても、それってうまくはいかないんだよね。
星の数ほど相手はいて、私もたくさんいて、そんなに簡単にマッチングしない。
それを最初からなんかわかった気になって、あきらめていたのかもしれない。

別に、あの時の彼のことずっと思っててもよかったのに。
そういう人生もステキだったかもしれない。
下手に浮気できる相手がたくさんいて、きっと恋多き女、なんて言われてるのかもしれないけど、でも、それは恋じゃなかったな。

あの時の彼の幸せだけをずっと祈ってる人生でもよかったのかもしれない。
たとえ、彼の人生に私がからまなかったとしても。


でも、そんなことってあり得るの?
やっぱりドキドキが欲しいし、思ってるだけじゃ生きていけないな、私は。

打算でも、妥協でも、私は今の彼と生きていくしかないんだな。
この思いは、ずっと隠したまま、誰にも言わないまま、きっと私は死んでいくんだと思う。

生まれかわったら、心が焦げるような恋をする女になりたい。
それが人生で一度きりでも。




n1.jpg

(BGM:Gazebo「I Like Chopin」from「the Piano Songs 1」)
→「雨音はショパンの調べ」ですね。
こういう邦題ってのは誰がつけるのか、なかなか素晴らしいですよね。
「私はショパンが好き」ではもうどうしようもないですから。

とっさによけたが、それは魚だった


【スーパー猛毒ちんどん動画】
スーパー猛毒チャンネル  ★  YOUTUBE
知的生涯PV  ★  知的生涯ライブ動画他

【リンク】
スーパー猛毒ちんどんフェイスブック  ★  虹の会本部HP
虹魂的障害者自立生活  ★  虹の会本体ブログ
ミツのホッサ日記PLUS  ★  ツイキャス!!

虹の会では、専従職員を募集しています。社保完。詳しくはこちら


kaijosha.jpg



短編を考えるのは好きなんだけど、もっともっと短編に出来ないものだろうか?
一行で、テキトウに書いたとしたら、なんかやれるのかやれないのか?
まあ、そんなことを普段けっこう考えたりします。

付け足しちゃったらダメな気がしますが、筆力がないので、まあちょっと付け足しというか、自分で作って自分で突っ込んでみる。



困り果てたボクの前に、らせん階段から下りてきた妙齢の着物の女性が近寄ってきて「あと三年だからね」と耳元で言った。

→まあ、よくわかんないですけど、こんな状況にはなりたくない、という物語。
なにに困り果てていたのか、どこなのか?については、各々考えて下さい。


「もう、あのおじさん来ないんだよね、大丈夫だよね」と妹が心配そうな顔で聞いてきた。

→解決したのか?本当はしてないのか?いや、なにが解決したのか?してないのか?。


その時、私たちは、幾千もの飛行体が南太平洋から日本に近づいてきていることを知らなかった。

→きっと「私たち」はバンザイとかしてたのかな?
こわいこわい。


いつも同じコースを辿ってた、彼の私への愛撫の順番が変わったことに気づいてから、彼の指に嫌悪しか感じられなくなった。

→ま、これはありそう。


父と同じ目をした犬が寄ってきて、ボクに物欲しげな顔をしたのだけれど、ボクはあの女に言われたとおり無視をした。

→「あの女」とは誰なんだ!


その日、病院の窓から見えた青空は、あの事故の日から会っていない君の笑顔より、やっときらめいて見えた。

→前向きになれたんでしょうか?


彼は神様に祈りながら寝たけれど、起きたらその日もやっぱり彼は犬のママだった。

→前の「お父さんの目をした犬」の犬側の話でしょうか?


「郵便受けに入っていたのは、雨ににじんだオフクロからのハガキと督促状」

→ま、これはあるな。


三日間降り続けた雨は濁流となり、悪魔たちの住む地球の底に流れ込み、堪えきれなくなった悪魔が地上に飛び出した。

→デビルマンのサイドストーリーにしてほしい。


待ち望んだ彼の帰国だったけれど、私は出国する。

→ぎゃはははは。
なにそれ。


彼が食べ終わったそのパンの袋の裏面にはあの国の言葉で「実験用」と書かれてるのだが、彼はもちろんそれを知らない。

→星新一さんっぽいな。


一度も怒ったことのない男が激昂したとき、あちこちから様々な種類の鳥が集まってきて、一斉に鳴き始めた。

→これもコントになりそう。


凍てついた道路を走る車は次々に追突して国道を埋め尽くし、それを見ようと国中の野次馬が集まってきたので、そこにこの街ができたのである。

→ほのぼのかよ。


そもそもの失敗は、私は自転車にも乗れないのにバイクに乗ろうとしたことだ。

→どうして?


私が強気だったのは、懐にあの男にもらった拳銃を持っていたからだ。

→ハードボイルドか…。


僕がカギを落としたのが合図だった

→なんの!!


僕はとっさに携帯を見たが、画面の時刻表示が左右反転していた。

→パラレル。


家に帰ると、母さんが申し訳なさそうに知らないおじさんにお茶を出していた。

→おじさんは主人公に「大きくなったな」と平然と言った感じね。



てなことで、今日はおしまい。





1110te小

n1.jpg

(BGM:UP HOLD「LEATHER SHIP [地下の覇者]」from「SKULLPING A TRIBUTE TO GASTUNK」)
→ガスタンクって、「鳴き」なんだなあ。
BAKIさんの声も、TATSUさんのギターも鳴いていたというか。
今考えると、メタルでもあり、パンクでもあり、まあガスタンクというジャンル、というか。

初恋 (創作)


【スーパー猛毒ちんどん動画】
スーパー猛毒チャンネル  ★  YOUTUBE
知的生涯PV  ★  知的生涯ライブ動画他

【リンク】
スーパー猛毒ちんどんフェイスブック  ★  虹の会本部HP
虹魂的障害者自立生活  ★  虹の会本体ブログ
ミツのホッサ日記PLUS  ★  ツイキャス!!

虹の会では、専従職員を募集しています。社保完。詳しくはこちら


kaijosha.jpg



(創作です念為)


彼女は片親で育ち、今は母親の看病に忙しい。
会社が終わるとすぐに家に帰る。
飲み会なんかにもあまり参加できない。
といっても、小さな会社。
社長と社員は5人ほど。

この不況で、この会社もどうなるかと思っていたのだが、なぜか社長はうまく仕事を取ってくる。
とりあえずは順風満帆の一歩手前くらいか。
そんなわけなので、彼女も時に母親の通院などの早退などを許してもらえる。
ブラックというよりも、家族経営みたいな感じだ。
社長には奥さんがいたけれど、子どもさんたちは独立していて、まあ、俺たちを家族、子どものように思っているのかもしれない。

彼女は、よく見ればとてもキュートな顔立ちをしている。
けれども、グレーのセーターに膝下まである紺のスカート、黒いふちのメガネは、彼女を年よりも幼く、地味に見せた。
だいたい、彼女はいつもそんなカッコウだった。
パーマをかけているわけでもない黒髪は、時に毛先に寝癖があったりする。
化粧っ気のない顔の真ん中にあるハナは小さく、唇も薄い。
それは、どこか「薄幸」という言葉を連想させる。

彼女は笑うコトは少なかったし、口数がそもそも少なかった。
教室の隅に目立たなく座っているような、そのタイプの女性だった。
それでも仕事はきちんとできる子で、みんなからの信頼も厚かった。

母親を支え、実直に、一生懸命に生きている。
僕はだんだん彼女に惹かれていった。

一緒に社員旅行に行けなかった彼女に、僕はお土産を買った。
みんなの目もあるから、大したモノじゃない。
その土地のゆるキャラが印刷されたハンドタオル。
そっと彼女が座るデスクにそれを置いて、「お土産です」と言うと、彼女はびっくりした顔をして僕を見た。
その顔は、「私に??」と言っていた。
僕はうなずいてその言葉にならない言葉に返事をすると、彼女は口角を上げた。
笑った、というより、笑顔、というより、不器用に口角を上げた、というのがピッタリくる表情だった。
でも、彼女が喜んでくれたのは伝わった。
僕は、お土産を買ってよかったと思った。
その後、一日おき、二日おきにそのタオルは彼女の手元にあった。

時々、僕は自分がコーヒーを入れるタイミングで彼女にもコーヒーをいれてあげるようになった。
彼女は同じように不器用にお礼を言ってくれたけど、それもだんだん普通の笑顔に近くなりつつあった。
目線はまだ合わなかったけど、彼女が喜んでくれているのはわかった。
ボクもうれしかった。

僕は次に何をしたら彼女が喜んでくれるかを考えるようになってた。
もっと彼女と話がしたかったから、食事に誘うのがセオリーだよな、と思ったけれど、彼女は母親の看病で早く帰らなければならない。

といっても、週に一度くらいは彼女も残業をしている。
彼女にしかできない仕事もあったから、彼女と社長だけが残る日が時々あったのだ。
だから、食事に誘うのも可能性がないわけじゃないな、と思った。

よくよく考えれば、彼女には生きているという喜びがあるんだろうか。
朝会社に来て、仕事をして、仕事がおわったら家に帰って母親の看病。
そしてまた翌朝仕事をする。
その繰り返しをしなければならない彼女が、だんだん不憫にも思えてきた。
そして、彼女はその境遇にぐっと耐えて毎日を過ごしているようにも見えた。

僕は彼女を夕食に誘った。
近所に、雰囲気のいいイタリアンの店を見つけたのだ。
通りがかりに、彼女のデスクにメモを置いた。
「今度一緒に夕食に行きませんか?」と書いた。
彼女がそれを広げて読んでいるのを僕は自分のデスクから見ていた。
彼女が嬉しそうに笑って僕を見てくれる、と思ったからだ。
でも彼女は、僕の方を見ずに、メモを折りたたんだ。

その日、彼女は残業だった。
パソコンを真剣に見つめる社長と、何か電卓を打っている彼女を残して他のみんなは帰った。

翌日朝、彼女は僕にメモを渡した。
それには、「私はダメなんです」と書かれていた。
「え?ダメってどういうこと?」って僕は彼女を呼び止めようとしたけれど、そこに社長がやってきたのでやめた。

その日も彼女はいつも通りだった。
地味に、デスクに座ったまま電卓を叩いていた。

その帰り道、僕は彼女と一緒に会社を出て、彼女に話しかけた。
どういうことですか?と俺は聞いたんだけど、彼女はごめんなさい、というばかりで要領を得なかった。
そのうち、彼女は小走りに行ってしまった。

どうにもやるせない気持ちを抱えたまま、僕はいろいろ考えた。
彼女はこういう誘いをうけたことがないんじゃないだろうか。
だから、どうしたらいいかわからなかったのかもしれない。
いや、だからこそ、僕がその最初の一人になりたいんだ。
そうだ、もう一度、その気持ちを彼女に伝えよう、と僕は思った。

翌日の帰り、また彼女と一緒に帰り道を共にしようと思ったけれど、彼女はまた残業ということになった。
残業といっても、彼女には看病しなければならない母親がいる。
そんなに遅くなるわけではあるまい。
そう思い、僕は会社のそばで待つことにした。
その方が、なんか効果的なような気もした。

しかし、ただ待っているのはとてもヒマだった。
十分が一時間にも感じる。
僕は、時計で一時間が過ぎた頃、体感では4時間くらい経った頃、ガマンできずに会社に戻ることにした。
忘れ物をした、とかなんとか言えば不自然なことじゃない。

会社に入ると、彼女はそこにはいなかった。
しかし、応接室に人の気配があった。
小休止でもしているのかと、僕は応接室のドアを開けた。

僕は目を疑った。
自分が見ているモノが信じられなかった。
そこには、全裸の彼女と下半身だけ脱いだ社長がいた。
彼女は、向かいのソファーの上に座った社長にまたがっていた。

こんな場面に遭遇した時、人はどういう態度を取るのが正しいのだろうか。
僕はそんなことを考えながら、動けずにいた。

しかし、驚いた僕とは裏腹に、社長も彼女も落ち着いていた。
社長は、さも普段の会話をするような口調で、「見つかっちゃったか」と言った。
その声に反応したのか、後ろ向きだった彼女は、ゆっくり僕を見た。
その顔は、恍惚として、僕に気づいても腰を振り続けていた。

僕は、彼女に好意を寄せていた自分の愚かさを呪った。
その気持ちは、腰を振るのをやめない彼女への嫌悪に変わっていった。

社長は萎えてしまったようで、彼女に降りるように言った。
そして、あろうことか、社長は悪魔になった。

「君も参加するかい?」

その声を合図に、彼女は四つん這いのママ僕に近寄ってきてズボンに手をかけた。
「やめろ!」という声は、ノドのあたりで止まった。
悲しいかな、僕の若い下半身は、気持ちとは裏腹にはちきれんばかりになっていたのだ。
理性が性欲に負け、僕は彼女を止めることが出来なかった。
そこには、彼女をもっと汚してやろうという嫌悪もあったのかもしれない。

彼女が僕の勃起したモノを手にした時、でも、僕の理性はちょっとだけ戻ってきた。
そして、こう彼女に言った。
「僕は、僕は、君が好きだったのに…」
すると、彼女は、とびきりの笑顔で、見たことのない笑顔を見せて、こう言った。

「ありがとう。じゃあ、たくさんなめてあげなきゃね」

そう言って、彼女は僕の勃起したモノを口に含んだ。

そこから先は、覚えていない。







wannmannblog.jpg

n1.jpg

(BGM:ZELDA「BE-POP」from「はじまりのゼルダ 最初期音源集1980-1982」)
→メジャーデビュー直後かその前か、けっこうこの曲は印象に残っていたなあ。
SAYOKOさんがとにかく笑わない、という感じで、なんかすごくかっこよかったことを覚えている。
俺と同年代かと思うんだけど、なんか高校生とは思えなかったなあ。

仏作って魂入れず


【スーパー猛毒ちんどん動画】
スーパー猛毒チャンネル  ★  YOUTUBE
知的生涯PV  ★  知的生涯ライブ動画他

【リンク】
スーパー猛毒ちんどんフェイスブック  ★  虹の会本部HP
虹魂的障害者自立生活  ★  虹の会本体ブログ
ミツのホッサ日記PLUS  ★  ツイキャス!!

虹の会では、専従職員を募集しています。社保完。詳しくはこちら


kaijosha.jpg



加納さんがヘルパーを管理するかなんかの資格を取ると言うことになって、というか、その資格の問題点もきっちり表出もさせていこう、ということでやってるわけですが。
ということで、毎月機関紙にその報告を載せていまして、先月号はこんな風に。



「資格への道」

機関紙に毎月記事を載せるというノルマを課したおかげかなんと現在最後の第19回の問題に取りかかり中であります。ゴールまであと一歩といいたいところですが、この後8回のスクーリングがありまして、やる気の失せる日々です。
基本的にというかほぼテキストを読んでそこに書いてある単語を穴埋め式に当てはめていけばいいという問題ばかりで、正直全く考えるという意味では頭を使わないという、こんなんで資格が取れてしまうのかーい!!というツッコミどころ満載な状態です。
この間は車いすの座らせ方や座る姿勢について聞き慣れない専門用語で書いてありました。私からすれば乗せ方や座る姿勢の名前より、車いすで一歩外に出たら障壁だらけだよ、の方がよっぽど現実的で親切でしょう。と思っちゃうけどね。
ヘルパーがどこまで外出介助をするのか知らないけど、実際に車いす押して外出たら段差やでこぼこだらけでビックリすると思うんだよね。
トイレだって、外も一般的な住宅もテキストに載っているような車いすトイレなんてそうそうないからね。大概入り口は狭いし、段差もあったりするし、手すりなんかないし、テキストの通りやっていたら私は外出先でトイレなんか行けないな、我慢するしか無いなと思ってしまう。
お風呂も同じ。車いすごとお風呂場に入ったりするには相当の住宅改修が必要になるはずだ。設備が整っていなければ入れないのであれば介助が必要な人は寮なんてほぼ行けないに等しくなってしまう。決して障壁だらけがいいといっているのでは無くて、○○のやり方は××がいい。と決めつけずに、その都度どうしたら入れるかと、考えながらやれたらいいんじゃないかと思うわけです。
残念ながらまだまだバリアフリーは思っているほど進んでいません。それを待っていたら永遠に私たち障害者はどこへも行けないままです。
きっと障害者は外出することを躊躇しているでしょう。私ですら躊躇する事があるから。
でもそんなとき、ヘルパー研修で習っていないから無理じゃなくて、ナントカ出来るように考えよう、といってくれたら、不安の大半は消えて無くなるはず。
そんなことを思いながらテキストを読んでいます。(了)



ここに書いてあるように、世の中の住宅のトイレなんかは狭い。
アパートとかだと、改修も出来ない。
だから、「こういう改修をした方がイイ」というのは、事実上難しいこともある。

というか、こういう言い方がよくないのは重々承知で言えば、障害者や高齢者の多くが、そんなに裕福に生きているというわけではない。
ギリギリの生活で、安普請のアパートで、というのは珍しい話じゃない。

今の日本の「自己責任」が蔓延する状況の中では、そりゃそうなってしまう。
高齢になって歩けなくなるのも、障害者で生まれてくるのも自己責任、だとすれば、「広い風呂のある家を買えないのも自己責任」となるんだから。
まあ、そのあたりが解決しない限り、この「ギリギリの生活で、安普請のアパートで」というのは解決しない。

同時に、街も同じで、自己責任論は、ガタガタする歩道も、かまぼこ形の道も、普通に歩ける人にはなんの障壁ではないかもしれないが、そこを標準にして、「この道が障壁だと思うおまえが障壁だ」と言いかねない。

ヘルパーなど、高齢者や障害者の周りにいる人が、この「自己責任論」を肯定してしまうのはイイとは思わない。
障壁は障害者の側にあるのではなくて、街にある、社会にある、という認識がなければ、そもそも、周りにいる人が障害者を「枠」にはめかねない。
「こういう障害者になれ」という枠。

そうじゃなくて、一緒にその「自己責任論」をぶっ飛ばす仲間になってほしい。
加納さんが書いている、「どうやったら、この状況の中で生活が可能になるか?を一緒に考える」という感じの。

つまり、「やり方」は、テキストに書かれている1パターンの方法、ではなく、その人、その状況の中で、それでも「風呂を実現する」というための方法を編み出す、ということなんだよな。
そうなれば、ヘルパーは一人じゃなく二人必要かもしれない。
だとしたら、そのために、二人分のお金が出てくるように一緒に考えてくれる、必要ならば必要だと行政に訴えることもあるかもしれない。

「やり方を提示する」ってのは、恐ろしくて、その方向を逆に向かせかねない。

だからこそ、まず一緒に街に出る、状況に合わせて一緒に風呂の入り方を考える、そういうことを先に教え、その助けとなるための一例として「やり方の提示」があった方がイイよな、と思います。
確かに、基本メソッドは役には立つんです。
車いすの押し方しかり、基本があることは大事ですが、それもこれも、「外出を実現するため」ということでしかなくて、そこの部分がないままに「やり方」だけを学んだところであまり意味がない。
逆に、「そのやり方に合う外出」しかできなくなってしまう可能性が高い。

「仏作って魂入れず」というか、それでは意味がないのである。





wannmannblog.jpg

(BGM:Theatrebrook「裸の王様」from「X CROSS THE STREET JAPANESE PUNK AND NEW WAVE TRIBUTE」)
→このアルバムは好き。
JAGATARAをカバーするってのは勇気が要るというか、まあアレンジしやすいような気もするけれど、どっか偉大すぎるというか、そういうのもある中、これはカッコイイと思います。

| ホーム |


 BLOG TOP  » NEXT PAGE