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スーパーちんどん・さとう

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逃避というなかれ


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マオリッツオ・カヴァーロさんという人が書いた「超次元の扉―クラリオン星人にさらわれた私」を読みまして。

…というか、最初に言っちゃうと、まあダメだこりゃ。

ヒル夫妻に始まり、異星人による誘拐、アブダクションを体験した、と主張する人はいる。
実際に誘拐されているかというコトに関していえば、されていない、と断ずることは難しい。
なにせ、本人が誘拐された、って言ってるんだから。

が、この人の場合、何度も誘拐され、しかもその異星人にいろいろと「教示」じみたことを受けている。
クラリオン星人、とまで言ってるんだから、もう仲間的な感じである。
ま、とはいえ、この人は誘拐に関して「恐怖を感じた」とも言っている。

ふむ。
おいおいおい…、というか
どうですか。

いや、まあ冷静になりましょう。
もしアナタが誘拐されているとして、次に誘拐されるかもしれない、となった場合ですよ。
まずどうします?
恐怖を感じているし、助けても欲しい。
さて、どうします?

ま、俺ならまず「信じてもらわなきゃ話にならない」ので、ビデオをセットしますね。
もしくは、なんとか写真に撮る、少なくとも音声を録音する、くらいのことをしますね。
一度ちゃんと撮れなかったとして、でも次があるという確信があった場合、もっとうまく撮れるように工夫しますね。

とはいえ、相手は異星人だから、「ビデオセットを動かなくさせるんです」とかね、そういうこともあるでしょう。
「コッチがビデオを撮るという気持ちを察知し、妨害するんだ」みたいなこともあるでしょう。

しかし、何らかの痕跡くらいは撮れるのではないか、と思いますね。
まず、そのための努力を惜しまない。
証拠がないことには、この恐怖から救ってもらうことは難しい。

だって、信じてもらえないですよ。
異星人に連れ去られている、なんて言っても誰も信じないわ。

で、この人、誘拐される時のまともな映像とかないんだわ。
にしても、クラリオン星人の薄ぼんやりとした写真はあったりして。
これね、つまりもう信じられない。


この本、最初の方を読んでたらまあ読めるのかなあ、と思ってしまったのですが、読み進めていって、途中って言うか、けっこう早々にダメだなこれ、と。
よく読んでみると、「まあまあいけるなこれ」と思ってた部分は訳者の解説でした。
本編に入ったらもうボロボロ。

「宇宙とは砕け散った琥珀である」的な。
ちょっとうろ覚えですが、そんな感じの連続で、気分で書いてることがまるわかり。
まあよくわかんない。


アダムスキーしかり、この手の人には必ず信者がつきます。
ま、わからなくはない。

宇宙には壮大な力があって、人知に拠らないものである、と。
だからまあ、自分がうまくいってなくても、それは宇宙を支配する力のせいなのだ。
宇宙を支配する力が私に試練を与えているのだ、とか思えば、まあ気分は楽になるもの。
「私のせいじゃない」と思わせてくれることは、人を熱狂させる力を持つ。


でもなあ。
…つまりまあ、だからって彼を信じたところで、自分の問題は何も動かないんだよね。
明日解決するわけじゃない。
信じることで先延ばしすることでしかなくて。
気づけばにっちもさっちもいかない事態に陥ったりすることもあるんじゃないか。

ま、オカルトの罪ってのはこの辺なんだけど。
楽しむ分にはイイけど、あまりに荒唐無稽なものを信じてしまうのは、やっぱちょっと心が折れている時かもしれないので気をつけたい。

アダムスキーが写真を捏造している徹底的証拠が挙がってすら、それでも信じ続ける人もいるからな。
防衛本能か、自分の精神を平らに保とうという人間の力は、見えないUFOを簡単に夜空に見せてしまう。

そんなのは逃避だよ、と思うなかれ。
これは誘拐なのである。

恐ろしや。







(BGM:オジロザウルス「Conscious Party [O'brady O'brada]」from「Shock to the Future」)
→ちょっとアルバムのタイトルがちょっとビジュアル系を想像させてしまう気がするのは俺だけ、きっと。
これはラップ系のコンピ。
この曲はオブラディオブラダてことで、まあせっかくなんで原曲入れてみてもよかったのではないかと思う。
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