fc2ブログ

プロフィール

スーパーちんどん・さとう

Author:スーパーちんどん・さとう
ちんどん太鼓担当

@SMChingDongSATO twitter

Calendar 1.1

<
>
- - - - - - -
1 2 3 4 5 67
8 9 10 11 12 1314
15 16 17 18 19 2021
22 23 24 25 26 2728
29 30 - - - - -

全記事

Designed by 石津 花

カテゴリ

最新記事

最新コメント

リンク

検索フォーム

RSSリンクの表示

ブロとも申請フォーム

最新トラックバック

QRコード

QR

抜け出せない貧困と高齢化、そして… ★ 映画 「ビニールハウス」


【リンク】虹の会本体ホームページ虹の会本体ブログスーパー猛毒ちんどんフェイスブック虹魂的障害者自立生活ミツのホッサ日記PLUS井上のリーダーズブログ筋ジストロフィーの花屋・漆黒ブログ
【YOUTUBE】スーパー猛毒ちんどんチャンネル
スーパー猛毒ちんどんシリーズ介助者大募集シリーズ知的生涯シリーズ影の声シリーズ

虹の会では、専従職員を募集しています。社保完。詳しくはこちら




映画とかだと、もみ合ってるウチに倒れてどっかに頭をぶつけて死んでしまう、みたいな場面で、そのまま警察に連絡すればいいのに…と思うのだが、なかなかそうならず。
ま、その殺人を隠そうとしなければならない理由があるワケだけれど、その理由がなかなか難しいところで。
その理由がしっかりしていて、「そりゃまあ警察に言えないよな」という風にこちらが思えれば、映画としてはいいのだけれど。
でもたいがいは、「なんで警察に電話しないの…」と思ってしまって、なかなか話しについていけなくなってしまったりする。

という、まあ「それを言っちゃお終い」という気もするんだけど、「ビニールハウス」という映画を見ましてね。
韓国映画ですね。
いや、こちら、その「結果的に人を殺してしまう事故」云々だけじゃない映画なんだけど、やっぱそこに引っかかってしまった…という感じなんですが。

貧乏が故にビニールハウスに住んでいる女性が主人公。
彼女は息子と暮らすことを夢見てホームヘルパーとして働いていて。
どうもその息子はちょっとワルなんだな。
少年院的な感じなのか、そこから出る予定だが、そうしたら母親である自分が引き取って一緒に暮らしたい、と。
でもそのためにはまず家がなければならない。
だからまあ、彼女は一生懸命働くしかない。
で、目の見えないおじいちゃんと認知症の妻、という夫婦の家に行ってる。

認知症の妻の方が被害妄想が入ってて、主人公を責めたりもするのね。
この感じはリアル。
で、いろいろあって、風呂介助中に、もう完全に事故という感じでお婆ちゃんが倒れて死んじゃうの。
でも、それを通報することなく、自宅であるビニールハウスに…。
そして、自分の母親(病院に入院していてどうにもならない感じだった)をその身代わりとして派遣先の家に潜り込ますんだよね。
おじいちゃんの方は目が見えないから…。

で、おじいちゃんはおじいちゃんで、施設にも行きたくないし、このまま認知症の妻の面倒はみきれない、と思っている。
心中だね、心中を考えていて。
そしたら、おじいちゃんの方が認知症の初期だと診断されてしまって、どうも自分の妻が自分の妻じゃないような気がする…ということで、このまま認知症が進むのではないかと恐怖を覚え、ついには心中を決行。

もう一つ話がクロスしていて、自傷行為のカウンセリングに主人公は通っているんだけど(時々彼女は自分を殴る)、そこで出会った、軽度の知的障害の女の子の虐待の問題がありまして。
まあ、いろいろあって、彼女は主人公に懐いて家、といってもビニールハウスにも来たりしてるんだけど、その過程で主人公も死体を隠さなきゃいけないとかもあって、虐待をする方が悪い、殺しちゃえばいい、とか言っちゃうんです。
で、性的虐待ですね、その時に刺しちゃうんです。

そうしたことが起こってる最中、息子は出てきていて、仲間と酒でも飲もうとか言ってるんだけど、子どもなのに。
で、じゃあそのビニールハウスで飲もう、となるんだよね。
時ちょうど、主人公は家を手に入れている。
そう、もうこのビニールハウスを燃やしてしまおうということになるんだよ…。
だって、おばあちゃんの死体はビニールハウスにあるんだから。
「ごと」燃やしちゃおう、と。
灯油をまいて火をつけちゃう。
が、そこには、「誰かが来た」と思って隠れていた息子とその仲間もいて…。

まずまあここまでこんがらがってしまったのはお婆ちゃんが死んだ時に通報しなかったからなんだが、そのベースにはまず貧困があるわけで。
韓国では家賃も高騰していて部屋が借りれないということが問題になってるらしい。
半地下なんてのもあったけど、ビニールハウスってのも実際にあるらしい。
そこから抜け出すには、とにかくもう働くしかない、しかし実際にはそれでも手に入れるのは困難、という現状。

そして、高齢化問題。
老夫婦だけで生きていけなくなってしまった場合に、それを受け入れてくれるだけの社会的な受け皿がない。
施設に対してものすごい反発心をこの夫婦はもっているんだけど、まあ韓国の施設の状況はわからないけど、それもまあ日本でも同じかもしれない。
やっぱり、施設には入りたくない、というのは日本でも同じだろう。

三つ目に、子どもの虐待の問題。
孤児を、そしてそれが軽度の知的障害だからという感じで性的虐待と引き換えに面倒をみるというような胸くそ悪い現実。
四つ目に、そういう社会に未来を描けなくなった子どもたちの非行の問題。

そういう様々な問題が縦に横に糸を張ってこの物語は出来ていて。
それが一つの事件をきっかけに一気に崩れる。
なんなら主人公とその知的障害の女の子は生き残ったが、あとはみんな死んでしまったのである。

ま、冒頭に、「通報すればよかったのに映画」みたいな感じで否定的に書いちゃったんですが、そこをのぞくとかなり傑作だったのではないかと思っていて。
とにかく主人公の演技がバツグンにいい。
薄幸そうな、笑顔のない彼女の感じがどうにもリアルで見ていられない。
それから、その彼女とセックスするだけの関係と割り切って近づいてくる男がいまして、まあ昔からの関係っぽいんだけど、その感じもリアルで。
全てにおいて薄幸。
恐ろしいほど薄幸。
それをすごく体現していた演技で、とにかく引き込まれる。

てなことで、ある意味今の韓国のリアルなのかもしれないこの映画、機会あったら見て欲しい。









(BGM:Sonny Burgess「Tomorrow Night」from「ロックンロール秘宝館 vol.1 (Remastar Tracks)」)
→元々はロカビリーのスタンダートなんですね。
印象的なAメロのコード進行が気になる。
どっかビックバンド的サウンド。
スポンサーサイト



| ホーム |


 BLOG TOP