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スーパーちんどん・さとう

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K町のバーでの出来事(シリーズ⑦)


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①Hの話 http://superchingdong.blog70.fc2.com/blog-entry-6595.html
②「Hの話」で思い出したAの話 http://superchingdong.blog70.fc2.com/blog-entry-6600.html
③Aの話をYとした話 http://superchingdong.blog70.fc2.com/blog-entry-6601.html
④Yのお母さんの葬式の夜の話 http://superchingdong.blog70.fc2.com/blog-entry-6607.html
⑤林の立地について http://superchingdong.blog70.fc2.com/blog-entry-6616.html
⑥林で家庭教師を目撃したSの話 http://superchingdong.blog70.fc2.com/blog-entry-6626.html


俺は⑥でSが言っていたK町の話が引っかかっていた。
というのは、高校の時、俺はちょっとやんちゃしてK町のとある事務所にちょっとだけ出入りしていたことがあって。
その時にそこの兄貴分に聞いた話を思いだしたからである。

ちょっとその話の前に状況の整理をすると、俺がその事務所に出入りするようになったのは、同級生についていった、という形。
同じクラスのヤツで、名前をUという。
Uの顔で、文化祭でウチのクラスでやった焼きそばの鉄板なんかも貸してもらったりした。
それに、俺たちは高校生だったけど、けっこうクラスの何人かで飲み屋に行ったりもしていたが、それもその関係で問題にならなかった、ということもあった。
そこに出入りして何があったわけではないが、たいがい同じ一、二人の若い人しかいなくて。
その若い人、兄貴分とここでは書くけど、その人が面白い人で、K町であった恐ろしい話、いわゆるそれは組がらみだったりなんだが、そういうのを聞かせてくれたりしたのだ。

その中でこの話をよく覚えているのは、他の話と違って、オカルトな話だったからである。
その頃から俺はけっこうオカルトが好きだった。

ある時に、兄貴分がケツ持ちをしてるバーに女の人がきて暴れている、ということがあったそうで。
最初は男の人と来ていたが、男の人が帰っても帰らない。
閉店です、とマスターが声をかけると暴れ出したと。
それが凄い力で、女の人だとは思えないほどだったと。
店の中をジャンプし、酒瓶は割るわ、マスターも頭蹴られちゃうわで、どうしようもなくて兄貴分を呼んだ、ということらしい。
兄貴分が着くとまあもう騒ぎはひと段落はしていたようだったが、とにかくその女が外に出たがらない。
というか、まず金、酒瓶の代金とかも含めて払ってもらわなきゃならないのだが、持ち金がない。
そのうちいびきをかいて寝ちゃったので、それでしょうがなく、マスターは帰し、兄貴分が起きるまで待ってたというか、そのバーに軟禁状態にしていたと。
とにかく酔いが覚めて起きてもらわないことには金を回収出来ないから、まあ女性だし、手荒なことをするよりはまずは待とう、ということだったらしく。

で、その女の人の手を見ると、指がなかった、という。
左手の指がなかった、って。
その時は何本なかったか、とかは聞かなかったけど、とにかく「指がなかった」と。
まあ世の中には病気でそうなる人もいるし、工場で指を落とす人だっている。
だからそう珍しいことではないとは言えるけど、バーで暴れるとなるとちょっと話は変わってくる。
しかも、女性が一人で飲むようなバーではないのだ。

で、途中で女が起きてトイレに行ったと。
ああ、これで起きるかな、と兄貴分は思ったらしいんだけど。
トイレから出てくると、その女の身体中から手が出てる。
白い手。
その白い手が、おいでおいでをしてる、って。
何本も、何本も。

兄貴分はそこで「あ、これはかなりヤバい女かもしれない」と思ったんだって。
なんかやらかしてるな、と。
で、再び女はその場にうずくまって寝たんだけど、明け方になって大人しく起きた女に聞いたんだって。

そしたら、どうも、そのお母さん代わりという人が先日亡くなって、ヤケになってた、というんだよね。
で、どうもそのお母さん代わりという人は、旦那さんを先に亡くしていて。
しかもどうも、それが旦那さんが不倫していて、その不倫相手と心中したっていうんだよ。
でも、その女の方だけ死にきれなくて救助された、と。
浮気相手は母親に狂ったようにストーカーみたいなコトをしてたらしいんだけど、母親は毅然としてて。
しかしそういうこととは関係なく脳梗塞だったか急な病気で倒れ、そのまま亡くなってしまったと。

で、お通夜でお棺に入った母親を見たらね、女がしがみついてた、っていうのよ。
ニタニタ笑ってしがみついていたと。
でもまあ、誰もそれに触れないから、恐らくは自分にだけしか見えてないんだな、と。
それがまあ、とにかく「やってやった」という顔をしてるので、彼女はアタマにきたらしくてね。
離れろ!って念じても、ケロッとしてる。
もうこの野郎!って思ったけど、ここで騒いでも誰にも見えてない以上、悲しくてアタマがおかしくなったと思われるだけだ。
彼女としてはまあ、噴飯やるせない、でも、どうにもできない。
そこから葬式までは怒りでおかしくなりそうだったというんだな。
あの女と一緒に焼かれる母親が不憫でならなかったと。

で、その足でこのバーに来たっていう。
なんでそのバーを選んだかというのは、そのバーがたまたまその母親の名前と同じだったからっていうんだ。
Eっていうんだけどさ。

なんかまあコッチとしてはいい迷惑でさ。
確かにそりゃあ同情はするけど、モノを壊してるからね。
ってか、そんな話が本当でも嘘でもどっちでもよくてさ。
金は払ってもらわなきゃならない。
どうする?っていうと、金はある、っていうんだよ。
朝になったら、銀行に降ろしに行けばあるって。
だから一回、通帳を家に取りに行かせて欲しいっていうからさ。

しょうがないからついていったわけ。

場所?
普通のアパートだったよ。
隣の駅から歩いてちょっと。
指のこと?
あー聞かなかったな。
そんなに不自由そうじゃなかったから、ずいぶん前からなかったのかもしれないね。
ほら、子どもの頃からそういうのとかってのもあるでしょ。
だから聞かなかったね、べつにコッチは金をもらえればいいわけだし。
ま、それだけの話だけどね、と兄貴分は締めくくった。

この兄貴分の話を整理すると、その女は、母親代わりという人がいた。
母親代わりは、旦那を不倫相手との心中で亡くし、その後も生きたが死んでしまった、と。
その棺にはその不倫相手が霊として?取り憑いているように見えて、彼女は正気を失って兄貴分の店に来た。
で、暴れた、ということになる。
そして、彼女が住んでいたアパートは、⑤で書いた駅前の心霊スポットから例の林に向かっていく途中にある。

当時は面白い話だと思って聞いていたが、今になって思うといくつか疑問点がある。
まず、その不倫相手は霊になってたということになるが、死んだと言うことなのだろうか?という点。
そして、その店には男と来たということだが、それが誰だったのか?
兄貴分がその女から手が生えていた、というのは事実だったとして、そもそもその女の話は本当なのだろうか?
店を壊している以上、そういう「自分が被害者」のような話をしなければ収まりがつかない、と考えてこの話をしたとも考えられないだろうか。

つまり、本当はこの不倫相手というのが彼女自身だったのではないか?とは考えられないか?
それで自分だけが生き残ってしまった。
そしてその相手の正妻が亡くなって、ついにその三人の中で自分だけが残った、という。
確かに正妻のことは恨んではいたが、実際に死んでみて、その無力感を彼女が抱いていたとしたら。
なにより、向こうで正妻と再会する不倫相手のことを思うと、彼女はやりきれなかったのではないか?
自分があの時に死ねていたら、と思っていたとしたら?

しかしそれではあまりにも身勝手な話になってしまう。
だから、自分を不倫相手だとは隠して、そういう話をでっち上げたのではないか?という。

まあ、それは想像に過ぎないが。
しかしそれなら、彼女から生えていた手が誰のモノだったのか、というのがちょっと理解出来るような気もするのだ。

いや、まあそれはそうなのだが、その前に、この「指がなかった女」が、果たしてその家庭教師だったのか?ということだ。
それはもう今になっては確認のしようがない。
ただ、若い女で指がない、というのは、けっこう珍しいような気がするし、少なくとも目立つはずだ。
確かにAの家だけで考えて見ると、いつも着物のお母さんだったり、家がレトロだから、K町とはあまりに距離が遠いように思う。
でも、SはK町で着物じゃないお母さんと家庭教師が歩いているところを会っている。
そのSの話がなかったら、この話も家庭教師とは全く別の女の話、と記憶の底に落ちていたと思う。
K町というワードで、その女と家庭教師がつながる可能性を俺は感じたのである。

一輪挿しに揺れた、まるで手のように動いた白い花。
そして、林の中からSを呼んだ家庭教師の白い手。
K町での女から出ていた無数の白い手。
どれも、「おいでおいで」をしている、というのが共通している。

この「おいでおいでをしている手」という現象。
実は俺にも降りかかったことがあったのだ。







(BGM:彩階段「沖縄階段」from「沖縄階段 ~彩の夢は夜ひらく~」)
→階段と言えば段々の登るヤツを想像するか、ノイズの帝王非常階段を思い浮かべるか?であらかたその人がどういう人だかがわかります。
同時に、ひかげと聞いて、日なたに対する暗いところを想像するか、スタークラブのHIKAGEさんを想像するかで、同上です。
ま、どちらも後者を想像する人とお友達になりたいです。
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