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寅さんについては、上映されていた時には一切見たことがないし、テレビでも見たことがない。
そもそも「正月映画」「国民的映画」という感じに興味が無かった。
「毎年寅さん見ないと年が明けた気がしない」というような「寅さん帝国」の人たちから見たら、非国民といわれてしまう感じだ。
しかし、たまたまなんだけど、藤井が元旦に死んで、いろいろあった予定が飛んだときに録画してもらっていた第一作を見たのよね。
そしたら、これが面白い。
泣いた。
日本映画の基本パターンが詰まっている。
そして、倍賞千恵子さんのキュートさに度肝を抜かれた。
てなことで、その時、アキ坊といくつか見たわけです。
寅さんって、もっとこう、もっと「まともな人」かと思っていたんだよ。
いい人で、みんなを助けたりするみたいな。
でも、当初の寅さんはただの破天荒じゃん。
ダメ人間じゃん。
メロンが一切れ自分の分ないだけで大騒ぎするじゃん。
子どもじゃん。
なんかまあ、それが結果人を助けたり、より所になったりするんだけど。
つまりは、ダメ人間に一般の人が憧れるなにかが寅さんにはあった、みたいな。
それがだんだんまあ、「いい人イメージ」になっていってしまったというか。
両さんですな。
両さんも最初はとんでもないバイオレンス警官ですからね。
あれがなんかいいイメージになって行ってしまった。
長く続く、日本的○○、となるには、最初のバイオレンスが薄まっていかざるを得ないのだな。
それでいいのか?という気がするわけですが。
最初の設定が薄まっていってしまうし、「ダメ人間も生きていていい」というのなら、寅さんや両さんはもっとダメ人間でなければならないし、嫌われもしなければならない。
「でもちょっとはイイところがある」くらいでちょうどいい感じがする。
という流れの中で、ちょっとした時間が空きまして、「おかえり寅さん」を見たわけです。
いや、これね、もっと寅さんを昔の映像から切り取って、動くのかと思ったんですよ。
つまり、寅さんが帰ってくるくらいのことはやってくれるのか?と思ってた。
けどね、回想シーンで昔の映像使うだけ。
時に寅さんが切り取られて出てはくるけど、特にストーリーにからむこともなく。
というか、ストーリーもあってないようなもんです。
満夫、吉岡秀隆さんですけど、彼が初恋の人、後藤久美子さんと再会する、ってだけ。
物語はそこから動くこともない。
後藤久美子さんの家族の感じ、いわゆる機能不全家族というか、それはなんかすごくリアルで、当時描かれなかった部分が描かれたのかもしれないけど、そこから話は先に進まない。
あちこちで、出演者が「寅さんを思い出す」→「回想シーン」の繰り返し。
確かに画質は格段にアップしてキレイになっていたけど、で?、という感じが否めない。
そもそも、渥美清さんは亡くなったけど、寅さんは死んでないんだよね?。
いつ帰ってくるかわからないはず。
なのに、なんかみんなの感じは死んだ感じになっちゃってる。
待ってるわけでもなく、帰ってくるのを「めんどくさい」って思ってる感じもない。
それが如実に出ちゃったのが冒頭の桑田さんの歌。
あんなに追悼感たっぷり出して歌わなきゃ良かったのにな、と思います。
というか、まあそもそもこれは「追悼のための同窓会なのである」というなら、まあこれでいいのか。
俺としては、池脇千鶴さん扮する編集者と満夫の新しいストーリーにしてほしかった。
後藤久美子さんの絡みはあったとしても、あそこまでやる必要があったかどうか…。
その中で、新メンバーの池脇さんとのロマンスを進展させた方が、「過去を振り返るだけじゃなく今を生きる」「生きなきゃならん」、そのための寅さんの教え、って感じになったんではないだろうか。
これでは中身まで同窓会である。
いや、だから同窓会なら同窓会でイイけど、だったら、タイトルは「おかえり寅さん」ではないはずではないか、という気がする。
ま、寅さんファンでもない俺がこんなにだめ出ししたところで、「お前は何も知らない」と言われてしまう感じがするけれど、日本を代表する映画のラストだというのなら、これはちょっと…。
横尾忠則さんが、この映画に関してとても怒ってるらしい、という話をネットの記事で読んだけれど、回想シーンでつなげる映画に怒っても大人げないですよ、と思った。
でも、その子どもっぽさこそが、どこか寅さんのような気もしたりする。





(BGM:ザ・タイガース「緑の丘」from「戦争は知らない」)
→タイガースなんだ、この曲。
これ、なかなかメロディラインがイイと思うのよね。
惜しむらくは、ベースラインがもっとうねってればなあ…。
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