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「アングスト/不安」という映画を見てきたわけですけど。
ジェラルド・カーグルさんという人が監督した映画で、1983年にオーストリアで制作された映画。
なぜ、40年も前の作品を今?ということなんだが、当時はこの映画、本国でも一週間で上映中止になったという。
ヨーロッパでは上映禁止。
当然、日本でも公開されてなかった。
「あまりの嫌悪的内容」というのがその理由らしい。
それがまあ時を経て日本でも公開されるという。
まあ、見なきゃいけない一作だな、とは思っていた。
ただまあ、このコロナ下。
いろいろ検討した結果、駅前の映画館は避け、ちょっとわざわざ遠くまで行って見てきた。
といっても、まあ県内でも数軒でしか上映していないので、あまり選択の余地がなかった。
再上映されると言っても、まあ「コナン」とか「ドラえもん」とかやってるシネコンでかけるには勇気がいる感じなのだろう。
で、まあ映画の内容なんだけど。
ま、どうですか。
確かにもう「嫌悪的内容」というのはその通り。
とにかく、きつい。
そしてこれが実際の事件をモチーフにしている、というのがこれまた映画を重くしている。
殺人の欲求が止められない主人公。
初盤でいきなり知らない人の家をノックし、出てきた老女を撃つ。
で、つかまる。
そして、その懲役が終わって出てくると、その足で殺人をする。
まあ、それが克明に描かれていく。
同時に、殺人鬼本人の独白がかぶさっていくんだけど、まあとにかくひどい生い立ちで。
そりゃちょっとひねくれるわな、と思うけど、それがサディズム欲求につながって、もう殺人!という感じになってて。
もう「殺さなきゃいられない」、という。
これね、もう全然楽しそうじゃないんですよ。
いや、殺人を楽しそう、ってのはおかしいですけど、そもそも殺人鬼なんだから、殺しを楽しむのかと思いきや、もう「殺す」に囚われて、もう焦っちゃってるというか、やることなすこと裏目、というか。
独白の中では「完璧な計画がある」とか言いながら、もうぜんぜんないの。
行き当たりばったり。
で、起きてしまった不測の事態に右往左往。
ちょっと落ち着け!と、思わず言いたくなる。
フィクションの世界だと、こういう殺人鬼が人を超えた人間、みたいに描かれることがよくあります。
けれど、この殺人鬼はとにかく普通の人。
普通の人なんだけど、殺人の欲求に駆り立てられ、その欲求に囚われ、もう右往左往しているだけ。
殺された人もなんだか浮かばれない。
殺される側の人も、なんだかキャー!もなく、静か。
確かに、実際にこういう場面になったら、映画のように「キャー」「やめて」とか言えないモンなのかもしれない。
そういう意味では、リアルを知らないけどリアルっぽい。
そして逆に、それによって殺人鬼の右往左往が強調される。
命は簡単に失われるし、そこに大きな理由など必要ないし、ただこの殺人鬼の欲求のために殺される、という理不尽。
しかも、その「欲求」に振り回されているだけの殺人鬼。
誰もトクしていない。
トクっていうか、まあ誰も幸せじゃない当たり前だけど。
ラスト、その死体をトランクに詰めてカフェに行くんだけど。
そこで、死体の詰まったトランクを見せて、客とか、警察も来ちゃうんだけど、それらが恐怖におびえるのを心待ちにする主人公。
けど、トランクを開けてみたら、呆然とするみなさん。
恐怖って感じじゃなくて、ぽかん。
最後の最後まで、何の計画性もなく、そして彼の欲求は殺した、という事象以外に何一つなく、人が恐怖におびえる姿を見たいのに見れもせず。
結局まあ、そこに警官もいたんでまた捕まる。
今度は終身刑。
なんでしょう、終始苦しく、出口がない。
おそらく、この映画は、この主人公の「苦しい」、言い換えると「不安」を見る側が追体験する映画になってるのだな。
今で言う「自撮り棒」を使ったような映像。
常に見る側を主人公に引き寄せてしまうカメラワーク含め、確かにこれは見る人を不安にさせる。
突き放しているようで、どうしても主人公と同化させてくるんだよ、この映画。
ホラーでもなければサスペンスでもない。
ただの殺人鬼の記録、といった感じか。
この後、この監督は映画を撮ってないともいい、そういう意味でも興味深い一作。
もし、この監督に次作があったら、何を撮っていたのだろう、とか思うと、なんか怖くなる。
けど、見てみたかったな。


(BGM:華原朋美「I BELIEVE [album earth mix]」from「LOVE BRACE」)
→これら90年代のヒットとされる曲たちは、オレの中ではもう「暗黒の90年代」ことで、ほとんどリアルタイムでは知らず、でもまあここまでヒットした曲だと聞いたことはあるんですよね。
テレビやラジオとかから流れてくるから。
ま、改めて聞いてみて、まあどうでもいいかな、という気がしましたオレにとって、です。
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