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スーパーちんどん・さとう

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辛いことばかりだけど、さしていいこともない ★ 映画 「すばらしき世界」


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「すばらしき世界」を見てきましたが。
役所広司さん扮する元ヤクザが刑期満了で出所してからの物語。

役所さんは、そもそも曲がったことが大嫌い。
道でおじさんに難癖を付ける若者をぶっ飛ばしたりする。
まあ、道理は通ってるが、やり方がそういう風になっちゃう。
だから、結局人生の大半を刑務所で過ごしてきた、という設定。

道理を通すために、いろいろなやり方がある、話し合おう、穏やかにいこう、まあ色々あるかと思うけど、そこをまあすっ飛ばして大声出してぶっ飛ばしちゃうもんだから、「気持ちはわかるが」それは違うよ、という感じではある。
ではあるが、映画としては愛すべきキャラクターとして描かれていて、まあどんどん彼に感情移入するようにできている。

刑期満了で追い出されたはいいが、世間の風は冷たい。
免許の更新ができてなかったから、運転の仕事もできない、とか。
まあ、いろいろあるんだけど、とにかく持病もあるワケ。
血圧が高すぎる。
で、時に発作っぽくもなったりして。
だから、「働きたい」と思っても、なかなかいろいろな壁にぶち当たってしまう。
生活保護を取れば取ったで近所からは白い目で見られ、みたいな。
本人も「働きたいんだ!」「生活保護じゃなく」と奮闘するが、なかなかその壁は高く、越えられない。

でもまあ、やいのやいのあって、働ける場所は見つかるんだな。
そこで、とにかく「怒りを抑えて」働く。
そこで一緒に働く知的障害者をバカにする同僚の言葉に、笑って応えたりもする。
まあ、「いや、そこは怒っていいところだろ」とは思ったけど、でも、怒れないのが今の社会なんだな。
誰が正しくて、誰が間違っているか?正義とは何か、を突きつけられる場面だ。

今の日本はすべからく閉塞感に囲まれてしまっている。
何か声を出そうと思っても、いや、そもそもこの主人公のように頑張ろうと思っても、頑張らせてもくれない。
頑張らせない上に、何か問題を起こしたら、また刑務所に逆戻りだ。
なんだか、「何もさせないけど、何か問題起こしたらまた追い出すから」ってイジメをしてるみたいだ。
「何もさせない」ことがどれだけの苦痛か、よく考えなきゃいけない。

途中、昔の兄弟分のところに行く場面があるんだけど。
「やっぱり、昔の仲間を頼った方が気が楽だ」という主人公の気持ちはよくわかる。
何も聞かれないし、何も恐れられない。
いや、仲間はずれにされない。
それだけで、簡単にヤクザに戻ってしまうんだよね。
でもそれ、世の中にとってはいいことじゃない。
彼らを「結果として」だとしても追い出してしまえば、それはまた反社会勢力となって我々の生きる社会の脅威となる。

その兄弟分の家で呑気に釣りをしていた主人公。
家に帰ってみるとパトカーが家の前に停まっている。
するとその姐さんがいて、「逃げなさい」と。
「シャバは辛いことばかり、でも、それといって楽しいこともない。けれども、我々みたいな稼業の人間に比べて、空は広いっていいますよ」みたいなことを言うんだ。
で、金だね、金を無理矢理渡して、家に近寄ることもさせずに「行きなさい」と。
なんかね、もう「生きなさい」に聞こえたわ。
ここがまあ、この映画の一つのキモだったのだと思います。

というか、この言葉に集約されているのかな。
ラスト、彼は死ぬんだけど、持病でね。
葬式があって、空にカメラがぐんぐんズームしていって、そこでやっとタイトル「すばらしき世界」というのが出る。
まあ、「何がすばらしき世界だよ」って感じではあるんです。
こんな風に主人公を追い詰めることが、本当にすばらしい世界なのか?と。
何を指しているんだろう、この「すばらしき世界」は。

世の中辛いことばかりで、さしていいこともない。
これはまあ本当にそうだよね。
辛いことといいことを天秤にかけたら、そりゃもう辛いことの方が多いなんてのはみんなそうかもしれない。
だから、なんか幸せそうにしている人に文句付けてみたり、SNSとかで粘着してみたり、そんなこともするんだろう。

だから、なんかこの主人公は殺人という罪を犯してしまった経緯はあるけれど、そうじゃない別に刑務所に入ってない我々も同じじゃないか、と。
それをつくづく感じた。
「辛いことばかりだけど、さしていいこともない」
この言葉、すごく重たいし、今こそ、この格差が拡大した世の中だからこそ、そういうことをしかと受け止めて、考えなきゃいけないんだよな、と思ったわけです。

ま、彼を受け入れることのできる懐の深い社会を確かに作っていかなきゃならない。
それがまあひいては刑務所に入ったことがない人間が閉塞感なく生きられる社会なのだから、という、まあそういうことなんだよね…。

まあ、ここまでは普通の感想なんだけど。

ただまあ、ちょっと考えちゃったのは、そうなると、一方で、彼がぶっ飛ばした彼らのことはどうするか?みたいなことも出てきて。
つまりは、「誰でも受け入れる」ということと、彼がぶっ飛ばした奴らを受け入れる、というのも考えなきゃならないわけで。
だからやっぱり、彼はぶっ飛ばすべきではなかったし、大声を出すべきでもなかったんだろう。
でも、かといって、知的障害者を馬鹿にした彼らに追随して笑うのも違う。

まあ、そこだよね、難しいのは。
どっちかの目線に立てばそりゃ、この主人公は社会が受け入れるべきだ、となるけれど、彼が受け入れられない土壌は、彼自身も作っちゃってはいるんだよな、というか。

かといって、彼を聖人として書いてしまったら現実からはかけ離れてしまうし、出所してきた人の辛さ、を表現することができなくなるからね。
映画としては、これは一つのアプローチなんだろうし、これでいいと思うし、正直、何度も泣いたし、役所さんの演技はすごいし、いい映画だと思います。

ただまあ、なんかね、ちょっとその「誰もが受け入れられる社会」と、「この主人公が受け入れられる社会」の間にある「何か」が、あまり描かれてなかったので、腑に落ちなかったかな、という感じはなくもない。
とはいえ、そこまで難しく考える必要はないのかもしれない。
エンターテイメントだし、コレは先にも書いたけど、そのベクトルの中の一つのアプローチなんだろう。

まあ、単純にいい映画だと思います。
役所さんがとにかくすごいし、それにつられたのか、デレビディレクター役の若手の演技もいい。
ぜひ見て欲しい一作であります。





本リターンズ

(BGM:Fiesta Grande Del Peru「チョリタ・デ・パンタロン・ブランコ」from「夜のラテンムードセレクション」)
→「夜のラテンムードセレクション」ということで、まあどうですか。
といって、まあ夜っぽい感じはこの曲からは感じられないですが、チョリタ、のあたりなのかどうなのか。
歌詞がわからないのでもうどうにも、うん。
なんかしっとり言うより、陽気感。
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