fc2ブログ

プロフィール

スーパーちんどん・さとう

Author:スーパーちんどん・さとう
ちんどん太鼓担当

@SMChingDongSATO twitter

Calendar 1.1

<
>
- - - - - - -
- - - - 1 23
4 5 6 7 8 910
11 12 13 14 15 1617
18 19 20 21 22 2324
25 26 27 28 29 3031
- - - - - - -

全記事

Designed by 石津 花

カテゴリ

最新記事

最新コメント

リンク

検索フォーム

RSSリンクの表示

ブロとも申請フォーム

最新トラックバック

QRコード

QR

その答に迷いはないか? ★ 映画 「ロストケア」


【リンク】虹の会本体ホームページ虹の会本体ブログスーパー猛毒ちんどんフェイスブック虹魂的障害者自立生活ミツのホッサ日記PLUS井上のリーダーズブログ筋ジストロフィーの花屋・漆黒ブログ
【YOUTUBE】スーパー猛毒ちんどんチャンネル
スーパー猛毒ちんどんシリーズ介助者大募集シリーズ知的生涯シリーズ影の声シリーズ

虹の会では、専従職員を募集しています。社保完。詳しくはこちら





ちょっと前に、というか、結構前から「安楽死」ということについての論議がけっこうあったりします。
尊厳死、とかっていわれてますか(http://superchingdong.blog70.fc2.com/blog-entry-5253.html)。

「家族に面倒かけたくない」みたいなこともあるでしょうし、「もう生きていても仕方ない」みたいなことなんでしょうか。
どっちにしても、介助(介護)保障がされていれば回避できる問題も多い、というか、そもそも「家族に面倒かけたくない」は回避される。
そして、そうやって生き続けていれば、いつか「生きていても仕方ない」も回避される可能性もあるように思う。

やっぱり人は誰かの役に立っていないと、「生きている価値がない」と思ってしまうところはあるように思う。
家族に介助をさせていると、例えば息子さんや娘さんに介助、介護をさせていると、「お前の人生を俺の介護で台無しにしてしまった」と思ってしまうから、まあそもそも役に立つどころか「迷惑をかけている」となる。
それは恐らくずっと続いてしまうが、他人に介護、介助をさせていることによって、その人のまあ仕事の糧にはなってるわけで。
そこから始まるドラマもあるような気もする。

なんで、とにかく尊厳死とか安楽死とか、生きるか死ぬかの二択を今迫るのではなく、とりあえず介助、介護を保障しようよ、って思う。
生きるか死ぬかの論議はその先だろう、と。
順序が違う、という風にオレは思うんだけれど。

ま、それは大前提なんだが、その上で、もう一つ問題があるんだよね。
それはボケ、認知症の問題で。
認知症が進行して、「自分が自分じゃなくなっていく感覚」というのは恐ろしいといいます。
確かにそうだと思う。
愛していた人のコトがわからなくなってしまう。
自分で制御できない行動をしてしまうかもしれない。
その危機が自分に迫っていることがわかったとき、やはり人は自分の人生を閉じたくなってしまうのかもしれない。
いっそのこと、最初から自分が自分じゃなくなっていたらまた違うんだけど、認知症は人によるが、ゆっくりとやってくる。
その中で、自分の人生の先を考えた時、俺は果たしてそれでもそのまま、自分が自分じゃなくなったとしても生きていたいと思うだろうか。

いや、もちろんこれは医療の問題もあって、今後予防薬などが確立するかもしれないので、それもまた平板に今の状態のママ、それが本質論であると考えるべきではないのだろう(http://superchingdong.blog70.fc2.com/blog-entry-5983.html)。
けれども、現実はどうだ。
とはいえ、今がある。
今、認知症になりつつある恐怖、つまり個々の問題としては、解決されていない。

というわけで、「ロストケア」を見てきた。
正直、もう辛かった。
緊張感のある映画でもあって、恐ろしい映画だった。
全編を通してみれば、安楽死を否定したい映画ではあるんだと思うが、それでも「否定しきれない何か」が澱のように残る。

43人を安楽死させた介護士役に松山ケンイチさん、検察官に長澤まさみさん。
その二人のやりとりがこの映画の中心。

介護士は「殺したのではなく救ったのだ」と。
確かに、殺された老人は認知症を患い、介護によって家族が限界までに達していて。
まず、この描写がリアル。
糞便をまきちらす、孫がお婆ちゃんお婆ちゃんと叫ぶ声、孫に危害が加わるのではないかと必死に隠す娘、ダブルワークをしながら介護も行う娘が片付けようとした食器を落として仕事を増やす…、そしてため息…。
この介護士自身が親を安楽死させているんだけど、その親を平手打ちをする場面もあって、ここまで介護の現場を再現したドラマもないのではないだろうか。
思いやりやキズナ、希望などと言うものを一切受け付けない地獄。
まさに地獄である。
それが日々続く。
そう、親が死ぬまで続くのである。

この描写がリアルだからこそ、いや、現実はこれ以上なんでしょうが、介護士の「これは殺人ではなく救いなのだ」という言葉が心にささる。
検察官は「あなたは動けない老人を自分勝手な思いで殺しただけだ」と言うんだけど、どっかそのセリフには迷いも感じられる。

冷静に考えれば、「何処かに助けを求めればいい」ということになるのだが、実際、この人たちは介護を依頼し、介護を外に頼んでいる。
しかし、それは全てをカバーしてくれるわけでもない。
深夜など、ほとんどの部分は家族が担うしかない。
そして、老人ホームに入れるには金がかかりすぎる。
この介護士が親を介護していた時に仕事を辞めざるを得なくなり、生活保護を申請するがにべもなく却下される。
金さえあればそれもなんとかなるのだろうが、働けなくなって、この介護士は「生まれて初めて三度のご飯を食べられなくなった」とも独白している。

この福祉の貧困さはそもそも家族を追い詰める一つの要因である。
いや、大きな原因だ。
冒頭に書いたとおり、この貧困さを解決しなければ先には進めない。
確かにそれは正論である。
しかし、個々には今の地獄、という問題が横たわっている。
そして、ここに「お前のことがわからなくなってしまう前に殺してくれ」というセリフがかぶってくる。

果たしてこの状態になって、俺は殺さずにいられるだろうか。
この映画を見ながら、もうこれは他人事ではなく、自分の問題として俺は考えていた。
しかし、自問しても答えは出なかった。

いや、答えが出なかったのではない。
答は決まっている。
「殺さない」だ。
なのにもかかわらず、「殺さない自信がない」のだ。
だから、答えが出なかったのだ。

この映画でも、検察官は正論をぶつ。
「それは安全地帯にいる人だからそう言えるんだ」と介護士は言う。
そして、正論では誰も救えないのを彼女もわかっている。

この映画。
終始緊張感に包まれ、そして「他人事じゃない」という自問が続く。

果たして、この映画を見ても、あなたは「親を殺さない」と言えるだろうか。
いや、言えるだろうが、その答に「迷いはないか?」と。
この映画はずっとそれを我々に突きつけてくる。

今、もしも地獄にいないのだとしたら、俺たちは地獄にならないように何に備えたらいいのか。
それは簡単で、介護制度の充実を目指して動き続けることしかない。
それで全て解決するとは思わないが、まずそれが一歩目だと思う。
しかし、自民党政権下でそれがすぐに実現するとは考えられず、地獄はこれからも続くだろう。
その時、自分はどうするだろう。

これはすべての人に見てもらいたい映画。
キツいけど、最期まで見て下さい。







(BGM:RDP「Ultra Seven No Uta」from「Boarders Trax」)
→これはスケーターのためのコンピだというが、いや、カッコイイのよね。
特にこのウルトラセブンには完敗。
後半どうにもならないのもいい。

hatomiiboshuu.jpg

kabukiboshuu.jpg
スポンサーサイト



<< 自分のコトを人に決められてたまるか! | ホーム | 三年バカやってみない? >>


 BLOG TOP