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日本のCIL運動は障害者の起業を目指していただけなのではないか?


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CIL運動というのがありまして。
センターフォーインデペントリビング、ということで、自立生活センター、という風に日本語では訳されます。

そもそもはバークレーとかで起こったのかな?(http://superchingdong.blog70.fc2.com/blog-entry-4853.html
その精神が輸入されたというか、そういう感じで、国際障害者年の数年後くらいに日本でもCILを名乗る団体が増えました。
それを統括するJILという、まあJAPANが頭についた感じの国単位の連合体というか、そういうのも作られました。
JILはウチも入ってはいたんだけど、いつだったか抜けましたが(http://superchingdong.blog70.fc2.com/blog-entry-6197.html)。

で、そういうことを遡ること1970年代。
日本における障害者自立運動というのは、介助保障施策を求めるところから始まっていて。
介助者を保障しろ、介助者にかかる費用を保障しろ、ということである。
これはまあ運動だよね。
で、それが徐々にだけれど認められるようになって。
その認められたことを元にCIL運動というのがあって。

つまり、介助者を派遣する、ということを障害者自身がやろう、ということである。
これはその通りで、それまで「家庭奉仕員」という名前でヘルパーが派遣されていたりして、まったくもって障害当事者のやりたいようにやってくれない、という現実があって。
これはもう俺らもたくさんイヤな思いをしてきたんだけど(http://superchingdong.blog70.fc2.com/blog-entry-6341.html
だから「自分で派遣した方が早い」というのは理屈上その通りである。
で、そこにCIL運動というのは合致したのである。

が、そもそも「介助保障を求める」という運動的な理屈と、「介助派遣を自分たちでやっちゃう」という事業としての理屈はそもそも相反するのである。

というのは、「介助派遣は自分でやっちゃう」が、そもそも介助派遣を保障するのは行政の仕事である。
これは憲法における生存権、自由権の部分で、それを保障するのは国や地方自治体である。
だから、派遣する、というコトを決め派遣が実行される状態を作るのは行政の仕事である。
その部分を「委託」的なコトで自分たちでやっちゃおう、という図式になる。
だから、委託の条件、というのが出てくる。
それが如何に障害者をバカにしたものであっても、それに従わなければならない。
じゃないと、「自分で派遣をやっちゃう」ことはできないのである。
そうなると、前リンクのような問題が結局噴出し、障害者の地域での毎日の自分らしい生活、などというモノは成り立たなくなる。

具体的には、例えば「介助者はいつも名札を下げろ」みたいなことがある。
名札を下げることで何の意味があるのかわからない。
障害者本人にとっては関係のない話である。
が、それをしろ、という。
意味がわからない。
その人が名札を下げてようが何しようが、キチンと介助をすればいいわけだし、そもそも自分たちで派遣しているのだから、そんなことが必要なわけがない。

しかも、名札を下げた人と出かけることで、「ああ、この人達はこういう人たちと一緒じゃないと出かけられないのか」という固定観念を生む。
そもそも「障害者はかわいそうな人」なのである。
名札を下げることで、ああ、めんどう見てもらってるのね、となる(http://superchingdong.blog70.fc2.com/blog-entry-741.html)。
ま、これらは副次的なことであるが、そもそも必要ないのに、いいことが一つもない。

しかし、事業となるとこれを飲まなければならない。
じゃないと、「自分たちで派遣しちゃう」が成り立たないのである。
CILはそもそも事業だから、そこに楯突けない。

んなバカバカしい、障害者差別につながるようなことやらせるな!という運動にならないのである。
だから、多くのCILは「まあ、べつにどうでもいいか」で終わらせる。
というか、終わらせるしかないのである。
じゃないと「自分たちで派遣しちゃう」という事業が成り立たないからである。

ま、いろいろ考えたんですけどね。
前にも書いたような気がするが、そもそもCILというのは事業、だとは思っていました。
運動でも何でもなく事業。
つまり「CIL運動」などというモノはあり得ないし、なかった、と。
それを機にもう一歩進めるとね、今思えば、日本のCIL運動というのは、「障害者の起業」を目指していたのではないか、と。
障害者運動を一歩進めよう、障害者問題を解決しよう、ではなく、起業。
そして経済的な面で社会に仲間に入れてもらおう、という。
だから、そういう流れで今のCILとかを見渡すと、行政の言うことを聞くことが「仲間に入れてもらえる」と勘違いしているのではないかという気もする。

それによって起業した障害者は運動という牙を抜かれ、社会に従う社畜を目指した、と言ったら言い過ぎか。

日本のCIL運動が障害者の自立生活を進めることに寄与した、という、いわゆる「正史」は、もしかしたら大間違いかもしれないな、と思い始めている。
だって、逆に運動は見る影もなくなった。






(BGM:金田一春彦「其の壱」from「日本人の心とことば」)
→講演会を収めた一枚。
ま、どうなんですかね。
本じゃなくて音で、ってことなのかな。
なかなか優しい声で、ちょっと眠くなりそうな…。

kabukiboshuuu.jpg

hatomiiboshuu.jpg
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